山本裕典の芸能界復帰が絶望的に……「地面師55億詐欺事件」の“主犯格”がパトロンだった

2018/11/05 10:00

 大手住宅メーカー「積水ハウス」が、土地売買をめぐって地面師グループに約55億円を騙し取られた詐欺事件は、その大胆な手口と被害額の大きさで世間を驚かせている。だが、この詐欺事件によって、昨年3月に所属事務所を解雇された元俳優・山本裕典の芸能界復帰が暗礁に乗り上げたという。

 山本は、2005年「ジュノン・スーパーボーイ・コンテスト」の準グランプリ受賞で芸能デビューして以降、06年の『仮面ライダーカブト』(テレビ朝日系)でブレークし、若手イケメン俳優として活躍していたが、昨年、所属事務所の「エヴァーグリーン・エンタテイメント」が、マネジメント業務委託契約違反を理由に突如、解雇。

 その理由をめぐっては、山本と大物女性タレントの不倫や、彼の副業など、さまざまなウワサがささやかれたが、その中でも最も有力だったのが、大物地面師として知られるM氏の“パトロン疑惑”だった。

 M氏とは、我が国最大の地面師グループといわれる「池袋グループ」のトップとみられている人物。六本木の黒服時代に不動産の地上げの手伝いをしたことから地面師の仕事を覚えたといわれ、3年前には、ニセ地主を使って東京・杉並区内の駐車場を横浜市内の不動産業者に売りつけ、2億5,000万円を詐取したとして逮捕され、懲役7年の実刑判決を受けている。

 その後、高裁で6年に減刑され、3,000万円といわれる保釈金を積んで保釈されたM氏だが、昨年12月、今度は世田谷区の土地取引をめぐる約5億円の詐欺事件で仲間の地面師が逮捕され、保釈中のM氏も今年4月に再逮捕された。

 M氏は詐欺で稼いだ金で地面師仲間とゴルフコンペを主催したり、六本木や銀座の高級クラブやキャバクラで豪遊したりしていたが、その際、飲みに連れて歩いていたのが、当時、人気俳優だった山本だったのだ。

 逮捕歴があるM氏と飲み歩いていることを知った当時の所属事務所は、山本に再三付き合いをやめるよう注意したというが、山本は聞く耳を持たないどころか、M氏の出資で六本木にバーをオープン。これが決定的となって契約解除になったという。

「事務所をクビになった山本ですが、飲食店を経営しながら、芸能界復帰に奔走していました。自身のインスタグラムのフォロワー数が約8万人であることを“売り”に、いくつかの芸能プロに所属を打診していたようですが、彼のパトロンだったM氏が積水ハウスの詐欺事件の立案者とされる中、芸能界が彼を受け入れることはありませんよ」(芸能プロモーター)

 積水ハウスが騙された地面師詐欺では、すでに11人が逮捕されているが、実はこのM氏が事件の主犯格だとみられているのだ。

 詐欺の舞台となったのは、東京都内にある旅館跡地だが、この土地に目をつけて、地面師のメンバーを集めたのがM氏だとして、警視庁は別件の地面師詐欺で網走刑務所に服役中だったM氏をまもなく再々逮捕する方針だという。

 ちなみに、M氏はこの事件のほかにも、2016年に東京・新橋の土地を所有していた大地主の高橋礼子さんが失踪のうえ変死体で発見された事件への関与も疑われている。

 この事件では、高橋さんの失踪後、別の女が本人になりすますなどして、高橋さんが所有する約6億円分の土地が地面師グループによって売買されていたことが明らかになっているが、高橋さんの失踪当時、M氏は保釈金を支払ってシャバにいた。

 警視庁は、どちらの事件もM氏が主犯格だとにらんでいるようだが、いずれにしても、これで芸能界復帰が絶望的になったといえる山本。もっとも、詐欺で稼いだ金にタカっていた彼を迎え入れるほど、世の中甘くはない。

(文=本多圭)

最終更新:2018/11/05 10:00
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