クッキモンスターにそんな過去が!?

アーニーとバートのゲイ説だけではない、『セサミストリート』の知られていない5つのこと

2018/10/27 19:00

4)スナッフィーの悲しい誕生秘話

 毛むくじゃらでマンモスに似た外見のキャラクター・スナッフィー。牙と耳がなく、まん丸の瞳に長いまつ毛の優しい雰囲気を持つ人気キャラだ。

 ビッグバードの親友として知られるスナッフィーだが、最初の頃はビッグバードのイマジナリーフレンドだった。イマジナリーフレンドとは「子どもの空想上の友人」。『セサミストリート』は、「イマジナリーフレンドがいるのは変なことじゃないよ」と伝えるため、また子どもたちの共感を得るために「大人たちには見えない」スナッフィーを作った。1985年まではごく少数のマペット、子ども、ゲストたちにしか見えない「特別」な存在で、大人たちは「スナッフィーは実際には存在しない」「君の想像力が作り上げた話」と苦笑しながら受け止めていた。

 しかし番組のショーランナーたちは、性的虐待に遭っている子どもたちの多くが、被害を大人に伝えても「気を引きたいがためのウソ」「作り話」だと信じてもらえず、その結果あきらめて口を閉ざしてしまっているという悲しい事実を報道番組で知る。「子どもたちの想像上のキャラクターだったスナッフィーを大人たちの前に登場させることで、性的虐待被害を受けている子どもたちに、“繰り返し訴えれば大人たちに信じてもらえるよ!”と伝えられる。勇気を与えることになる」と決心し、85年に放送された第2096話で大人たちの前にスナッフィーを初登場させ、以来「イマジナリーではなかった。本物の友だちだった」としている。

 なお、ビッグバードにしか見えなかった頃のスナッフィーの瞳はアーモンド形で、声も低くしゃがれていた。この外見を怖がった子どもが多かったため、大人にも見えるようになった頃には目をくりっとさせた。操り師が変わって声もフレンドリーなものとなり、現在のスタイルとなった。ちなみにスナッフィーのファーストネームは、アロイシウス。カトリック教会の聖人の名前である。

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記事はいい話なのに、関連記事の内容がひどすぎ!
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