「元極妻」芳子姐さんのつぶやき36

映画『ヤクザと憲法』出演の「若頭」逮捕! 元極妻が抱いた“ヤクザ事件報道”への疑問

2018/10/14 16:00

「今ごろ」の事件化

 もう1つ気になったのは、被害者さんが「脅された」のは今年の1月だそうです。もう10月ですよ……。殺人なんかだと捜査に時間がかかったりもしますが、この程度でこんなにかかるのはフシギですね。報道でも、初期の段階では「10月2日に大阪府警布施署が暴力行為等処罰法違反で逮捕」と日付や署の名前が出ていましたが、しばらくすると「警察に逮捕されていたことがわかりました」的にボカされていました。

 これは、本来は布施署が逮捕する案件ではなかったことなのだと思います。理由はわかんないですけどね。普通なら、大物逮捕の時はお手柄にしたいから署の名前まで出します。実際に「あの『ヤクザと憲法』の……」と出てましたし。途中でボカしたのは、何かあったからかなと思ってしまいました。

 もう1つ、一部のメディアが「暴力団と人権をテーマにした映画」としていましたが、「ヤクザにも人権がある」的な映画ではないです。ヤクザの日常を描いた映画なので、このへんもおかしいです。いずれにしろ警察は『ヤクザと憲法』を好ましく思っていないので、「いつかパクって(逮捕して)やろう」とか狙っていた気もします。

 ちなみに、若頭の罪名は刑法の「脅迫罪」(2年以下の懲役又は30万円以下の罰金)ではなくて、「暴力行為等処罰法」違反(3年以下の懲役又は30万円以下の罰金)でした。これは、ヤクザが組の名前で脅しをかけてきた時などは、刑法よりも罰則を重くできるので、そうなるようです。でも処罰法は、大正時代に作られた法律でカタカナなんですよ。なんだかなあ、という感じです。「三年以下ノ懲役又ハ三十万円以下ノ罰金」とかですね。わざとわかりにくくされている気がします。そんなわけで、今回はヤクザの事件報道への疑問を書いてみました。

最終更新:2018/10/14 16:00
極姐2.0: ダンナの真珠は痛いだけ
報道の向こう側を読む
アクセスランキング