映画『ディヴァイン・ディーバ』出演者ディヴィーナ・ヴァレリア×カルーセル麻紀対談

セクシュアル・マイノリティをめぐる社会は50年でどう変わったか?【カルーセル麻紀×ディヴィーナ・ヴァレリア対談】

ブラジルと日本、50年たって社会は変わった

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カルーセル麻紀さん

——パリはそんなに前から寛大だったんですね。では、ブラジルや日本は50年たって、社会は変わった、暮らしやすくなったとお感じになりますか?

カルーセル 今は昔と比べると「オネエ」といわれるような人たちも増えてきて、会社で働いていてバレないようにしていた人もカミングアウトできるようになってきた。私たちの時代は学校でも「オカマ」って言われたのが、今はなくなってきましたね。昔は性転換手術も日本じゃできなかったから、私はモロッコへ行ったけど、あなたはどこで手術したの?

ヴァレリア 私はしていないです。

カルーセル あら、そうなの! 入院していた病院の隣の部屋から「知床の岬に〜」という日本語の歌が聞こえてきたの。それがフランス人パフォーマーのシンシアだったのよ。

ヴァレリア 47年前のツアーで一緒に日本に来たシンシアね! そう、彼女は日本語で歌を歌っていたんです。

カルーセル そのカサブランカのドクター・ブローの病院へは、イタリアとかドイツとか、世界中から手術を希望する仲間が来ていたんですよ。

ヴァレリア ブラジルでは、50年たって生きやすくなりました。今は法的に守られています。自由度も高くなっていますし、同性結婚もできるし、同性カップルが養子を迎えることもできます。

カルーセル すごく進んでいるわ。日本より進んでいますね。

ヴァレリア 今回来日して、日本はまだまだ抑圧的なところがあって、ゲイとして生きにくいと聞きました。先進国なのに遅れているなんて思わなかったので、驚いています。

カルーセル 私も14年前、裁判で司法と戦いました。戸籍を男性から女性に変える時、裁判官が「あなた有名って書いてありますけど、私たちは知りません」というので、弁護士が私の自伝を持って行ったんです。今は当時と比べると、戸籍の性別変更はしやすくなりましたね。

——確かに制度的には変わってきてはいます。でも、先日、日本の杉田水脈という国会議員が「LGBTは生産性がない」と発言して、大きな批判を浴びました。進んでいるようで、まったく変わっていないところもあるのですが、このような状況を変えていくにはどうしたらいいでしょうか?

ヴァレリア まず、そんな政治家が言っていることや社会の批判的な声に、耳を貸さないのがいいと思います。そんなことに時間を使わないで、自分のアイデンティティを包み隠さず、ありのままの姿で、とにかく戦っていくしかないでしょう。ひきこもっている場合ではないのです。自分の本当に願っているもの、夢、幸せに関して、戦うことを諦めてはいけません。私も勇気を持って戦ってきたし、そうやって立ち向かっていくと、いずれ周りも受け入れるようになります。世界の先進国ではどんどん変わってきているので、日本も内側から頑張る人がいれば変わっていきますよ。

カルーセル 私ももちろん、その発言は頭にきましたよ。今はLGBTのような人もいるってことを認めないといけない時代じゃないですか。それなのに、まだバカなことを言ってる島国根性。私たちの前で言ってみろって思いますよ。ヒトラーみたいじゃないですか。彼女はこれで炎上して有名になったかもしれないけど、そんな議員、次の選挙でどうなるかわかりません。ほかのLGBTの議員たちも、もっと突っかかって、どんどん文句言っていかなきゃダメですよ。

ヴァレリア カナダでは、同性愛者であることによって社会から受けた被害に対する賠償金を受け取れる法律ができたようですし、スウェーデンでは著名な政治家が同性婚をしました。日本も先進国の1つですから、遅れを取り戻さないといけないですね。

——先ほど、手術している/していない、という話がありましたが、日本ではゲイの人もトランスの人もひとくくりに「オネエ」と呼ばれたりします。この映画『ディヴァイン・ディーバ』の中には、いわゆる“女装”でもいろんな人が出てきますね。

カルーセル だから、彼女のようなドラァグクイーンとも私は違うわけですよ。男が好きってことは同じだと思うけど。私はそういうドラァグクイーンの人たちにスポットライト当てるために、大きなショーをやって、マスコミに取材してもらって、認められて……ということを、時間をかけてやりました。ブラジルでも、この映画の監督のおじいさんが劇場を持っていたから、彼女たちがショーをやって才能を花開かせることができたわけです。

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