安室奈美恵×H&Mコラボの洋服がメルカリで高額転売! 引退フィーバーの暗部

2018/08/27 20:00

 歌手・安室奈美恵の引退が9月16日に迫り、約1年間続いた安室ちゃんの引退フィーバーもいよいよ終盤に差しかかった。有終の美を願うのがファンの総意だが、残念ながらそうはいかない炎上騒動も巻き起こっている。

 8月21日、安室奈美恵とファストファッションブランド「H&M」がコラボした商品「Namie Amuro × H&M」の第二弾が発売された。今回は秋冬もののニットやトレンチコート、アクセサリーなど計25点がラインナップ。発売日には、全国で1万6000人が店舗に行列をなし、商品は即完売という活況を呈していた。

 ところが発売の翌日から、インターネットオークションサイト・メルカリをはじめ、さまざまなサイトで転売行為がみられ始めた。安室奈美恵がキャンペーンビジュアルで着用していたニットは、正規価格2,499円のところ7,300円、トレンチコートは7,499円のところ15,555円と、倍以上の値段での取り引きが確認されている。さらにファンのSNSを中心に話題の「MY HERO」と刻印されたネックレスは、1200円が6990円の高値に変貌、安室奈美恵の姿がプリントされた無料のショッパーさえ数千円で取引されているといったありさまだ(8月27日現在)。

 今回「H&M」は、発売初日の購入を「1人各アイテム1点まで」と制限を設けていたところに起こった事件で、ファンは「転売ヤーやばすぎ」「安室ちゃんの人気がすごいのは分かるけど、この状況はひどい」と大混乱。

 しかし安室奈美恵をめぐる転売騒動は今にはじまったことではない。今年7月、安室とコーセーのメイクアップブランド『visse(ヴィセ)』がコラボしたメイク用品「ヴィセ リシェ アイカラーパレットNA」が発売されたときも同様の大騒ぎだった。アイシャドウのカラーは安室がセレクトし、パレットには「namie」とサインが入っていたことや、数量限定発売という稀少性からファンが殺到。しかし発売直後からメルカリで転売行為が確認され、販売方法に問題があると指摘するファンが『visse(ヴィセ)』のSNSを炎上させるという事件にもつながった。

 一連の騒動は、安室奈美恵の知名度と人気があってこそともいえるだろう。しかしこれにかぎらずメルカリでの「転売」がたびたび問題視されているのは周知の通りだ。

 メルカリのガイドラインでは、「転売」は明確には違反行為とみなされていない。出品者が商品の値段を自由につけることが許されており、購入者との交渉が行われている。手数料(出品者は落札額の10パーセントを差し引かれる)や送料を考慮しても明らかに高額な出品者については、通報して該当アカウントを停止させることができるものの、どこまで機能しているのかは判別の難しいところだ。フリマサイトの性質上、「転売」行為の範囲を規定したり、完全に否定したりすることは不可能だろう。

 不文律に従わざるを得ない以上、出品するユーザー側にも「転売禁止は出品者のマイルールで、メルカリ規約違反行為にはならないよね?」「転売がダメだとメルカリの商品がほぼ全滅するよね……」との迷いがあるようだ。現状、メルカリ村のルールは、住人のモラルと自治で保たれている状態となる。

 転売問題は、もはや商品をリリースし、プロモーションする側が販売規制などの対策を打ち出さなければならない状況となっているのかもしれない。とはいえこうした炎上騒ぎが安室奈美恵の引き際を踏みにじるようなことがあっては、ファンならずとも残念な思いだ。

最終更新:2018/08/27 20:00
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