“噂の女”神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第422回】

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2018/07/31 21:00

衝撃的な「女性セブン」のディズニーランド記事

 けっこう驚いた。「女性セブン」のディズニーランドの記事。パレードやショーに出演していた女性契約社員2人が、ディズニーの運営会社・オリエンタルランドを過重労働とパワハラで訴えた。それを「セブン」が“内幕レポート”しているのだ。記事には訴状も紹介されている。それによると女性社員が30キロの着ぐるみを着て月28回出演して腕に激痛が走ったり、上司から楽屋の環境改善を訴えると「病気なのか。それなら死んじまえ」と罵られたり。さらに原告が所属する労働組合委員長による、その苛酷な労働についてのコメントも紹介されている。

 夢の国の裏で繰り広げられているブラックな実態。しかし、なにもディズニーがブラックだということに驚いているのではない。そのブラックな実態はもう何年も前から告発本が出版され、密かにベストセラーになるなど、一部ではよく知られた話だから。でも、そうした実態を大手マスコミはほとんど報じなかった。それなのに、大手出版社の小学館が発行する「女性セブン」が、ここまで踏み込んで記事にしたことに驚いたのだ。

 ディズニーランドで本格的に“ブラック労働”の実態が明るみに出たのは14年、解雇された従業員がオリエンタルランド・ユニオンを結成して労働環境の改善を要望したことだった。その内容は今回の訴えと同様、着ぐるみの中での苛酷な労働や、猛暑対策のなさなどが指摘されていたが、これをマスコミはほとんど黙殺した。

 その理由はディズニーが“マスコミタブー”となっているから。例えばテレビにとってオリエンタルランドはCMの大スポンサーだからネガティブなことは報じない。また雑誌は広告費用だけでなく、ディズニー関連のパブ記事や新アトラクションなどの紹介記事も読者受けする必須アイテム。そのためにオリエンタルランドの機嫌を損ねるわけにはいかないのだ。

 そしてオリエンタルランドのマスコミ対策も万全だ。「フリーパス」「マスコミプレビュー」などを配り、関係者だけの“待ち時間なしでお食事付き”なんていう特権を与えたりする。しかも、大手出版社の中には、オフィシャルスポンサーになっていたり、その関係でガイドブックを数多く出版したりしているところもある。新聞社とも良好な関係を築いているし、だから食品偽造が起こっても黙殺され、それほど大事にはならなかった。

 もちろん女性週刊誌だって例外ではない。かなり頻繁にカラーページでのディズニー特集が組まれて掲載されているし、また小学館にしてもディズニー関連の書籍や雑誌も出してきたし、雑誌にもディズニー関連記事が掲載されている。それなになぜ? なにがあった!? 今後、「セブン」にディズニー紹介のパブ企画が掲載されるのか否か、注目したい。

 上沼恵美子ほどの人でも、“夫源病”から逃れられないらしい。夫源病とは夫の存在や言動で過度のストレスを受け、心身に不調をきたす病だ。記事によると上沼のケースもかなりひどい。熱があり、寝ようとしたら「そしたら晩ご飯はどないなる?」と妻ではなく自分のご飯の心配をし、最愛の母が亡くなって悲しんでいても知らんぷり。記事には、そのほかにも夫源病に至るまでのさまざまな“世の夫の言動”が描かれているが、世の多くの妻たちはこの記事に大いに共感すると思う。しかし、それでも時に夫をかばうこともあるという上沼。テレビではうかがい知れないが、ちょっとかわいいと思ってしまった。

最終更新:2018/07/31 21:00
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