角川慶子の「シロウトで保育園作りました」第163回

時間外に「本日お願いします」とメール、キャンセル料に逆ギレ! シッター事業の困ったお客さん

2018/07/07 17:00
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保育園の子どもたちを消防署に連れて行ったのですが、小さい子は泣く子もいて微妙な反応でした。3歳以上だと完全に楽しめるので、行ってよかったですが……。

 あっという間に梅雨明けし、経営する保育園ではプールが始まりました。今日は鍵開け(月・金は朝7時過ぎに保育園に行き、空気の入れ換え、麦茶作り、洗濯物を畳んでから、登園してくる子を迎えます)の日で、保育園に入ったら、夏祭りの準備の品がたくさん置いてありました。先生たちが色塗りなどをして、それを乾かしていたよう。夏祭りは保育士の腕の見せどころでもあり、準備に1カ月以上費やしていて、毎回「すごいな!」と感心します。私は毎年食べ物担当。今年は流しそうめんがパワーアップし、盛り上がりそうな予感です。

■スマホの通知をオフにするように

 私自身、保育園はとても楽しく、保護者にも先生にも恵まれているのですが、シッター事業部の「森のナーサリー」は、保護者のワガママに振り回されています。時間外にスタッフの個人メールに連絡し、「本日お願いします」などと、当日のオーダーをするお客様がいるのです。私たちも悪いのですが、常連客だったので時間外でのオーダーを一度受けてしまったため(緊急性があると判断してしまった)、向こうが調子に乗ってしまいました。「土・日・月のオーダーは金曜日午後5時までに」と念を押しても、当日連絡してきます。

 今は土日にメールが来た場合、土日に返信はしません。シッターは確保しておき、月曜日の午前9時に「シッターの派遣は可能です」と返信します。メールが送られた土日いずれかのオーダーだった場合は、メールを確認しても、見なかったことにします。この件で、スマホの通知をオフにするようにしましたよ。

 シッター派遣は「24時間」ですが、それはシッティングのご予約が入っている時のことで、24時間メールを見て返信するという意味ではありません。タレントのマネジャー、中古車屋、不動産屋など、休みであっても客からの問い合わせに対応する業種が世の中にはありますが、まさにこの人がその職種に当てはまる人で、「私は土日関係ないから、そっちも同じでしょ」的な感じで悪気ゼロなのです(笑)。

■上から目線の客が「角川です」で態度をコロッと……

 シッター事業部は午前9時~午後5時が営業時間で、その後は電話が鳴っても出ません(シッティング中の緊急連絡先は保護者に伝えています)。シッティングにはキャンセル料というのがあり、前営業日午後5時を過ぎると100%発生します。それは、シッター確保のために必要なことで、前日午後5時を過ぎて「明日の仕事がなくなりました」となったら、あまりにもかわいそうだし、うちを辞めて他シッター会社に登録するのが普通です。

 ある日、業者からの連絡が入ることになっていたので、午後5時を過ぎていましたが電話を取ったことがあります。すると、お客様からの翌日キャンセルの連絡で、「午後5時を過ぎたので、キャンセル料が掛かります」と説明したらキレられ、「時計が遅れていた」「午後5時までは仕事で電話できない」とゴニョニョ言っていました。この人は普通に昼間電話してくるので、電話ができないのはウソかと。稼いでいる方なので、100円・200円単位で仕事をしているシッターの気持ちなんかわからないのかもしれませんが、こちらに落ち度がないのに(申込書に事細かく記載)、上からモノを言ってくる人なのです。こういう人に限って、電話口で「角川です、こんにちは!」というと、態度がコロっと変わったりします。

 この仕事をやっていると、「角川さん、○○さん(事務スタッフの名前)の送ってきたメールの書き方がおかしい」とか、わけのわからないことを言う人もいます。送ったメールを確認すると、どこもおかしくないのです。誤字もないし。むしろ私の書くメールの方が適当で、十分失礼なんですよ。人によって態度を変えるのです。悲しいなあ。まー、消耗しない範囲でがんばりますよ。

角川慶子(かどかわ・けいこ)

1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月に認可外保育園「駒沢の森こども園」、16年4月からは派遣ベビーシッター「森のナーサリー」、17年4月に認可外保育園「衾の森こども園」をオープンさせる。家庭では10歳の愛娘の子育てに奮闘中。

最終更新:2018/07/20 11:38
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