“中学受験”に見る親と子の姿

中学受験で難関私立合格、しかし不登校に――「息子を医者に」と願った“完璧主義ママ”の罪

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Photo by Pabak Sarkar from flickr

“親子の受験”といわれる中学受験。思春期に差し掛かった子どもと親が二人三脚で挑む受験は、さまざまなすったもんだもあり、一筋縄ではいかないらしい。中学受験から見えてくる親子関係を、『偏差値30からの中学受験シリーズ』(学研)などの著書で知られ、長年中学受験を取材し続けてきた鳥居りんこ氏がつづる。

 中学受験では、親、それも母親が子どもに及ぼす影響力が大きいのであるが、この母親の導き方次第で、子どもの運命が天と地ほども変わるということをご存じだろうか。

 私見ではあるものの、中学受験は“賢くない親”は参入してはいけない世界だと感じている。抽象的な言い方になるが、子育てとは、我が子をまるごと観察し、認め、その時々の我が子に合ったサイズの箱を用意することであり、そして、箱の蓋は常に開けておかねばならない……と思う。しかし一方で、箱の装飾だけを気にして我が子のジャストサイズを見失い、親自身が勝手に作り上げた狭い箱の中に押し込めようとする“賢くない親”がいるのだ。

 今回はそんな“賢くない母”の中でも、特に要注意人物に当たる“完璧主義の母”を取り上げてみよう。亜由美さんは地方都市出身者で、比較的裕福な家庭に生を受けた。大学で上京し、そのまま就職。それからほどなく夫と結婚し、現在も専業主婦という立場である。夫は総合病院の勤務医だが、代々医者という家系のため、将来的には実家の医院を継ぐことになっている。

 そんな亜由美さんと夫のもとに、祐樹君が誕生した。夫の仕事は宿直も多く、激務であったので、育児のことも含め、家庭のことは全て亜由美さんが担っていたという。亜由美さんいわく「夫からも義実家からも『祐樹を医者に』という言葉は今まで一度も聞いたことはない」そうで、彼女だけが「この子は私が医者にさせねば!」という“変な使命感”に駆られていたという。

 亜由美さんは、「胎教に良い」と聞けば、それ専門のお教室に通い、祐樹君が誕生してからは小学校受験を目指して、忙しい日々を送っていた。しかし、亜由美さんの孤軍奮闘は実らず、結局、祐樹君は学区内の公立小学校に入学する。

 亜由美さんは当時、「あんなに頑張ったのに、小学校受験に失敗してしまい……。お教室の仲間は合格したのに祐樹だけが落とされて……。『小学校受験は母の努力』って聞くと、やっぱり私が至らなかったんだろうなって、猛省しました」と語り、こんな目標を立てたそうだ。

「中学受験ではもう絶対に失敗は許されない」
「お教室の友達が合格した学校よりも、さらに良い学校に祐樹君を入れる」

 こうして祐樹君は、小学校の早い段階から、再び“受験塾”通いをすることになった。

祐樹君が「自分の好きなこと」を見つけられることを切に祈る

しぃちゃん

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