いま振り返るジャニーズの“少年愛”報道【第1回】

54年前、毒牙にかけられた「初代ジャニーズ」――ジャニー喜多川の“セクハラ過去”を再考

2018/06/06 21:00

「気持ちいいはずだよ、こうすると」

 4人は、学校が終わるとジャニー氏の自宅に遊びに行くようになっていたが、ある日、中谷少年が1人で遊びに行くと、2人でじゃれ合いながら、「気持ちいいはずだよ、こうすると」と、手を上下に動かして中谷少年を射精へと導いたという。 ジャニーズは、代々木公園に集まる30人ほどの少年たちに野球のコーチをしていたジャニー氏が、この野球チームにいた4人の幼なじみを誘って映画『ウエストサイドストーリー』を見に行ったことがきっかけで結成されたグループだった。その野球チーム「ジャニーズ球団」時代から、ジャニー氏は彼らを欲望の手にかけていたというのだ。

 繰り返すが、相手は、ネットもなく性情報も少ない時代の、まだ何も知らない、11歳の少年である。その悪質性は山口と比ぶべくもない。

 昨年、110年ぶりに刑法が改正され、性犯罪への罰則が強化された。

 これまでは、被害者本人が告発しない限り罪に問えない親告罪であったが、その事実が確認されれば立件が可能になり、被害者が女性の場合のみに限られていたのが、性別に関係なく適応が可能になった。

 この新基準を、中谷氏の告発に照らし合わせると、現在であればジャニー氏はその立場を失ってもおかしくない。

 すべての所属タレントの「親」としての責任――を語るならば、こうした自分の過去についても、ジャニー氏はしっかり説明する必要があるのではないだろうか。

(渡邊孝浩)

※今日では差別意識を助長する表現ですが、「逆セクハラ」同様、「セクハラ」が男性から女性への“行為”と限定されていた当時の社会的状況を伝えるため、時事用語と捉え、1999年の「週刊文春」(文藝春秋)報道から引用しています。

最終更新:2023/02/28 15:37
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この裁判が今の時代だったらジャニーズ事務所は消えてたね
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