川路智代『ほとんど路上生活』インタビュー

浮浪者が寝顔にオシッコ、父は援交で逮捕!? 「ほぼ路上」で暮らした13歳の“楽しい日常”

壮絶な幼少期を経ても、病まなかった理由

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(C)川路智代/エブリスタ/小学館クリエイティブ

――壮絶な幼少期を経験したからには、思春期にはリストカットなどをするなど病みそうなものですが、そうした段階は経ていないんですね。

川路 母がとにかく強く、病まないタイプなので、辛抱できたのかもしれません。あとは、父の血も入っているからかなあ。顔にナメクジが這っていてもなんとも思わないような人だから、私もそんな感じなのかもしれません。私はリストカットなど、自分を傷つけることも、薬を飲んだことも一度もないんです。リストカットに対しては、「血がすごく出るし、痛そう。でもやっちゃうってことは、痛くないのかな」と思うくらいの凡人の発想です。とにかく環境に恵まれていたんだと思います。

――宴会場での一連の経験がもたらしたものはありますか?

川路 「人間って優しいんだなあ」と知ることができたことでしょうか。実家では、家族といえど他人だったし、人間関係でこじれまくっていたから。宴会場では、私が絵を描いていると路上から話しかけてくれる優しい人がいたり。学校は行きませんでしたが、その分ほかの楽しさがありました。

 あとは、他人への偏見を持たないようになりました。どれだけ変な人でも、「その人にはその人の人生があるから」と思えて、気に留めないようになりました。自分だっていつどうなるかわからないし、「変人」だと思われる人生が、自分にはすごく身近に感じられます。なぜかというと、私には私の人生があって、その青春時代の思い出を「普通ではない」とみなさんに楽しんでいただけているからです。

――だから、不審者に対しても親しみを込めて話されるんですね。最後に、この漫画をどんな人に読んでほしく、どう感じてほしいですか?

川路 理想としては、小学生や中学生など、子どもに読んでもらいたいです。小さいうちから、「いろいろな人生を経験している人がいるんだ」というのを知っておいたほうがお得だぞ、と。そうすることで、世の中にある偏見を取っ払ってほしい。もし、子どもを持つ読者さんがいましたら、ぜひ読ませてあげてほしいと思います。

(文=有山千春)

 

<プロフィール>

川路智代(かわじ・ともよ)
日本画+少女漫画の表現技法を追求する漫画家。本作がデビュー作。
無料コミック・小説投稿サイト『エブリスタ』で『ほとんど路上生活』を連載中。
同作の単行本は6月2日、全国書店で発売。

最終更新:2018/06/06 12:24
ほとんど路上生活 (エヌ・オー・コミックス)
どこの地域の話か、モーレツに気になる!

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