【ジャニーズ研究会レポート】

TOKIO山口・ジャニーズの公式文書に「あ然とした」! “言葉のプロ・校正者”が辛口ツッコミ

2018/04/30 08:30
山口達也
これはさすがにファンでも擁護できないです

 4月25日、TOKIO山口達也が女子高生への強制わいせつの疑いで書類送検された。NHKの報道局がいち早くこのニュースを伝え、その直後にジャニーズ事務所が報道関係者に宛ててコメントを発表している。

 しかし、このコメントが公開されると、ネット上では「この文章誰が考えたの? ひどすぎて公式の文章とは思えない」「ジャニーズ事務所が出した謝罪文がとっても頭悪そう……これなら出さない方がよかったのでは?」など、衝撃を受ける声が続出。多くの人が驚いた文章は、以下の通りだ。

報道関係各位

お酒を飲んで、被害者の方のお気持ちを考えずにキスをしてしまいましたことを本当に申し訳なく思っております。被害者の方には誠心誠意謝罪し、和解させていただきました。

ジャニーズ事務所

 非常に短い文章というだけでなく、「お酒を飲んで」から説明が始まる点や、「お気持ちを考えずにキスをしてしまいました」という独特の言い回しも、読む人に違和感を与えているよう。また、「誠心誠意謝罪し、和解させていただきました」という最後の部分も、「すでに解決済み」であることを強調しているように読めたという人は多く、「女性側への謝罪も配慮もまったく感じられない」「印象操作ですか?」と批判を浴びている。

 一般の目から見ても“変”だと思われている、ジャニーズ事務所が発表したコメント。これを日ごろからいろいろなタイプの文章と向き合っている「校正者」が読んだらどのような印象を持つのだろうか。現役校正マンのAさんからは、ジャニーズ事務所のコメントを見て「あ然としました。率直に“日本語を覚えたての外国人”が書いたのかと思いました」と辛辣な言葉が飛び出した。

 「『報道関係各位~ジャニーズ事務所』とあるので組織として公式に発信されたものに違いないのですが、それが『お酒』で始まるわけですから驚くしかありません。校正作業でも速報などのタイトなニュース記事やビジネス文書の場合は、ある程度定型化された流れがあるので、それに調子を合わせつつ自分の頭の中で先行して文章の展開を読み、それと実際の文章に『おやっ?』と思う点があると立ち止まるわけですが、これではのっけから“急ブレーキ”です」(Aさん)

 公式に発表する文章として違和感があるのは、基本的な文章の書き方や、ジャニーズ事務所側の「悪い印象を払拭したい」という強い気持ちが見え隠れするからだと、Aさんは指摘する。

 「そもそもこういった文章を書くとき、酒に“お”はつけないですし……。『被害者の方のお気持ちを考えずにキスをしてしまいましたことを~』と続きますが、これが情報として、また文章そのものも不自然で、大勢の方も違和感を抱いた箇所のはずです。『お酒のせいでついつい強引にキス“だけ”してしまいました』と印象づけたかったのかなと。『山口は普段はいい子なのよ。酒さえ飲まなかったらこんなことには……酒が、酒がにくい!』『でもね、この件はね、もう済んだことなの!』って叫びが行間から聞こえてきます」(同)

 では、長年文章を整えてきたAさんなら、今回のような事件が起こった時、どのような文章に仕上げるのだろうか。

 「今回の報道で話題の『メンバー』呼称の件でもわかるように、主要メディアは日ごろよりジャニーズを特別扱いしているわけです。ですので、こういう時こそ『平素は、多大なるご高配を賜り、誠にありがとうございます。』と心を込めて打つべきです。『この度、弊社所属タレント山口達也が~』と続けますが、事件の詳細は一報では不要で、『詳細については、現在、捜査機関において事実関係の確認中のため、捜査の進展を待っている状況であり、大変申し訳ありませんが、現時点でのコメントは差し控えさせていただきたく存じます』といったふうにします」(同)

 ジャニーズ事務所はこのコメントを出した翌日、山口本人が出席する形で記者会見を開いている。しかし、このような流れは、実は一般的ではないのだとか。そのような背景にも、今回の“変”な文書を発表してしまった原因があるのではないかと、Aさんは語る。

 「通常、『謝罪会見の日時』を確定させてから公式コメントを配信する流れですが、今回はスポーツ紙や週刊誌報道ではなくNHKの速報だったのが、ジャニーズ事務所にとって想定外だったのでしょう。しかし、せめて組織としての謝罪の意は一文にすべきでした。そして『示談が成立し和解するに至りましたが、弊社としましては引き続き~』とし、示談の中身がどうであれ、和解したから『はい、おしまいね』ではないという姿勢を示すべきで、それこそが“誠心誠意”ということです。『今後、同様のことがないよう徹底してまいる所存です。甚だ簡単ではありますが、まずは弊社所属タレント山口達也の不祥事のお詫びと再発防止のお約束まで申し上げます。』と締める感じでしょうか。とにかく、この件は就学中の未成年者への性犯罪ですし、伝える側にも“二次的被害”を一層強く意識してほしいです」(同)

 誰が見てもおかしな文書を発表してしまい、火に油を注いでしまった形のジャニーズ事務所。山口の処分を「無期限謹慎」にしたことでも賛否両論を呼んでおり、騒動はしばらく収まりそうにない。山口はもちろん、事務所関係者は、ファンのみならず多くの人がこの事件について厳しい目を持っていることを忘れてはならないだろう。

最終更新:2018/04/30 08:30

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