インタビュー【前編】

慶應幼稚舎、青学初等部……名門小の「お受験写真」は何が違う!? 人気写真館がその秘密を明かす

2018/04/26 17:00

撮影中“子ども相手”と思うのはNG

――お受験写真は、合格につながることが重要だと思うのですが、どのような特徴があるのでしょうか?

タカノ 受験校によって多少の違いはありますが……お客様からは、“子どもらしさ”と“利発さ”両方の雰囲気を希望されることが多いです。なので、きりっとした表情と微笑んだ表情、どちらも撮影しています。逆に、“歯を見せて大きく笑う”といった写真はありません。受験校によって、どういった雰囲気の写真が適しているかというのがあるようで、それは幼児教室の先生に確認を……とお伝えしています。

 髪形は、おでこを出すことが多く、その理由は、表情が明るく見え、かつ自信のある印象にもなるからです。男の子なら横は耳にかからない程度、ロングヘアの女の子なら後ろで2つくくりや三つ編みにするパターンが多いです。服装は、快活な印象を与えたければ半袖、落ち着いた雰囲気にしたいときは長袖を着るというふうに、使い分けているケースをよく見ます。

――5~6歳の子どもが、細かな表情を作るのは難しそうですね。

タカノ 撮影に入る前に、スタッフはまず、お子様へ挨拶し、軽く会話をして、場所やスタッフに慣れていただくようにしています。そうすることで自然な表情を引き出しやすくなるんです。また、「笑って!」などと指示をすると、不自然な表情になってしまうので、褒めたり、思わず微笑んでしまうような冗談を言ったりして、いい表情になった瞬間を収めます。ただ、適度な緊張感があると綺麗な表情になるので、“子ども相手だから”などと、あやすようなことはせず、子どもに目線を合わせることが大事なんです。

 とは言いつつ、やはり難しい面もあります(笑)。例えば、きりっとした感じを出したいときの表情は難しく感じます。真面目な顔だと、無表情や不機嫌そうに見えるので、口角を少し上げてもらうのですが、お子様によってはその塩梅に苦労することがあります。言葉で伝えるのが難しいときは、お母様に表情を作ってもらい、見本となっていただくことも。また、緊張のあまり泣き出してしまうお子様や、照れなどから、ふざけてしまうお子様も時々。それから、これは小学校受験というより、幼稚園受験の写真撮影で多いのですが、まず“じっと立っていること”ができないお子様もいるんです。そのような心配がある場合は、事前にスタジオ見学に来ていただいたり、ご自宅で真っ直ぐにじっと立つ練習を勧めたりしています。

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