[ジャニーズツッコミ道場]

トンチキ世界観に高いスキル……Hey!Say!JUMPとこぶしファクトリーに重なる7つの共通点

2018/04/14 19:00

エリートならではの「ゆとり感」にあふれている

 トークが不得手で、ガツガツしたところがあまりなく、おっとりした雰囲気のJUMPは、彼らの世代に引っ掛けて、他グループのファンから「ゆとり」と揶揄されてきた。

 一方、こぶしの現在のメンバーたちは天然度の高いタイプが多く、MCものんびり。「エース」の浜浦はラーメンばかり食べているし、グループのシンボル的存在の井上玲音は、美人なのに「すましていると思われること」に悩み、変顔の練習に余念がない。また、実力・人気ともに上昇中の野村みな美は、パフォーマンスがカッコいいのに、普段は超マイペースで、パンに夢中。

 和田桜子は恵まれた声質と、グループの緩衝材的な役割を持ち、しっかり者に見えるリーダー・広瀬は、重い性格ながらどこかヌケている。また、新曲が発表されるたびに毎回「これまでにない大人のJUMPを」「今までと違う大人っぽいこぶしファクトリーを」などと、お約束のフレーズで語るところも似ている。

■悲しい出来事が続き、どん底にあった

 JUMPの場合、一部メンバーの喫煙・活動休止(のちに脱退)や、マネジメントの管轄替えによる“干され”の危機、メンバーのスキャンダルなど、「いよいよ売れそう」という予感が漂っては、何度も予感が消えてきた。

 こぶしの場合、2016年11月発売のアルバムに収録された名曲「辛夷の花」で「売れそう!」感が漂っていた中、翌年、メンバー3人がスキャンダルなどで次々に脱退・卒業してしまう。

■重い話し合い&ちょっとズレてる工夫

 Sexy Zoneがデビューした後、『カミスン!』(TBS系)に出演したJUMPは、MC・中居正広に「後輩もできたことですし、頑張りましょうね」と真顔で説教されていた。自分たちでも不甲斐なさを感じていた彼らは、グループで何度も重い話し合いをしている。

 チケットの売れ行きが芳しくなかった13年の東京ドームコンサートでは、空席を無数の風船で埋めたり、機関車を走らせたりと、手作り感あふれるコンサートを演出。幼い工夫に、ファンは涙した。

 また、こぶしの場合、YouTubeチャンネル『ハロ!ステ』で、スタッフからスキャンダルの多さについて「デビューから応援して下さっていた沢山の方々の期待を裏切った」と公開説教されてしまう。「裏切った」のは、この5人じゃないのに。さらに、これからの方向性について、合宿で話し合ってもいる。

 ちなみに、レコ大最優秀新人賞を受賞したときの白い衣装は、バラされ、別の衣装にリメイクされてしまった。精一杯の工夫だったのだろう。でも、取っておけばよかったのに……。

■悲しい出来事を乗り越え、気づけばスキル集団になっている

 低迷期に、ひたすらダンスを揃えることにこだわり、技術を磨いたJUMP。今では9人が複雑なフォーメーションダンスを一糸乱れぬ美しい動きで見せたり、コンサートでは「無音ダンス」の群舞で圧倒してみせたりする。

 こぶしの場合、もともと歌のうまいメンバーが多かったが、3人脱退した今、奇跡的にも「5人全員が歌のうまいグループ」になった。ボイパやラップ、アカペラなどの練習もさせられ、「迷走か」とも思ったが、完成した曲は素晴らしい出来栄えである。実は、現時点で、ハロプロ内だけでなく、業界全体を見回しても「全員歌がうまいアイドルグループ」というのは、こぶしのほかにほとんどいない気がする。

 しかも、CD音源よりも生歌の方が断然うまく、テレビよりもコンサートやイベントで直に聞く方がさらにうまい。ちなみに、どん底にいたときのJUMPは、頼りなさの一方で、内に秘めた闘志と努力が少しずつ実を結び始め、今にもあふれ出しそうなエネルギーに満ちていた。そして、今ではジャニーズ事務所の稼ぎ頭の一角を担っている。

 同様に、いま苦境にあるこぶしは、当時の彼らを思い出させるような熱さ、キラキラ感を身にまとってきている。3月28日に発売された、こぶしの新曲「これからだ!/明日テンキになあれ」は、そんな彼女たちの物語にピタリと重なる曲。そう、まさしく「これからだ!」。
(田幸和歌子)

最終更新:2018/04/14 19:00

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