底辺グラドルが潜入レポ!

32歳で「半熟キャバクラ」に体験入店! 井川遥似も“お母さん”も年齢から解放される世界

2018/04/01 19:00

「何歳?」と聞かれた途端にイキイキするアラフォーキャバ嬢

 20時を回った頃から、店にお客さんが増えだした。「半熟」目当てといえど、客の多くはフツーのサラリーマンかブルーカラー系のお兄ちゃんたち。ほかにも、六本木あたりで遊んでそうな若いLDH系な集団がなぜか遊びに来ていたり、「赤坂で働いてる」という超大手企業のサラリーマンの姿まで。客のノリは飲み会の二軒目って感じで、常連さんが多いみたいだった。

 とはいえ、やっぱり“半熟キャバあるある”なのか、客に年齢の話をダイレクトに振られることが多いのが特徴。しかし、アラフォー半熟キャバ嬢たちは、「何歳?」と聞かれると途端にイキイキするのだ。なぜなら年齢を明かした途端、男に「見えないね! 若い!」などと言われまくるから。なるほど、実世界ではお世辞でも「若い」とは言われなくても、「半熟」キャバ嬢と銘打っていれば、チヤホヤされまくるのか……。一方で32歳の私は「キミも37歳くらいデショ? いやー、若く見えるね!」なんて言われてしまい、少々複雑な気持ちになる。

 飲み代は1セット45分3,300円(税・サービス料込み)と、キャバクラとしてはお手頃価格。ハウスボトルも焼酎、ウィスキーから選べるシステムで、明朗会計だ。なによりビックリしたのが「むやみやたらに、客にドリンクをねだらないでね」と、ボーイにクギを刺されたこと。確かに、嬢が席に着いてもドリンクをねだる文化がないし、お客さんからドリンクを勧められることもまったくない(白目)。お客さんだけが酒をかっくらっており、嬢はお酒を作るだけ。知らないおっさんが歌うももいろクローバーZの「行くぜっ!怪盗少女」に、シラフで手拍子しながら「うまいですねぇ」とお世辞を言うのは、なかなかキビしいものがあった。

 泣く子も黙る酒豪の私は心底ゲンナリしたものの、よくよく考えたら働くキャバ嬢たちにとってはノルマがないし、お客さんにも負担にならない良心的なシステムなのかも(昔、働いていたクラブは、1日2組程度しか客がこなくて閑古鳥だったくせに、店長にからは「ドリンク毎日20杯飲めや」とマジな目で言われていた)。

 オープンから2時間もすると満卓に近い客の入りで、意外(?)にも半熟キャバクラはかなりの盛況ぶりだった。合計4時間半勤務で、7組のお客についたが、お客さんは基本的にアッサリしてて、若いキャバ嬢相手みたいにガッツいたり、しつこく口説いたりもしてこないからラク。酒をねだれないから喉が渇いて死にそうだった以外は、それなりに楽しい時間を過ごせたし、何よりも楽チンだった。客の出入りが激しく、しかもフリー客ばかり。1人のお客さんについても5〜10分でチェンジとなるので、こちらとしては非常にストレスフリー。合う客も合わない客もいるから、お互いに早く回転した方がいいに決まってる。お客さんもおとなしく、ガツガツLINE交換を迫ってきたり、本名を聞き出そうとしたり、やたら胸を触ってくる輩などもいない。料金が安いせいか、お客さん側のモトを取ろうという気持ちが薄いのかもしれない。

 「半熟」で働くキャバ嬢たちは、頭のてっぺんから足の爪までお金かけて完ペキって感じではなく、なんだかいい感じにスキがあって好感が持てる。高級キャバにありがちな、嬢同士のギスギスした雰囲気もまったくない。待機中は、完熟のパイセン嬢が「寒くない?」なんて気さくに話しかけてくれたりして癒やされた。

 自分に自信を失いかけたアラサー・アラフォー女性は、やたらひとり旅に出たり、習い事を始めたりするけど、ぶっちゃけアフター5のヨガよりも、半熟キャバクラへの入店をオススメしたい! ここなら、「半熟」だろうが「完熟」だろうが、年齢を気にする必要がない。というか、何歳だろうが、男から「見えないね、若い!」と言ってもらえるのだ。私も「半熟」が板につく37歳くらいになって、売れないグラドルを続けるくらいだったら、マジでレギュラーキャストとして入店しようかと真剣に考えております。

吉沢さりぃ(よしざわ・さりぃ)
山梨生まれ。B107cm、Kカップの現役底辺グラドル兼ライター。2016年に『グラビアアイドルのぶっちゃけ話』(彩図社)で作家デビュー。趣味は飲み歩き♡ Twitter→https://twitter.com/sally_y0720

最終更新:2018/04/01 19:00
現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話 (彩図社文庫)
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