漫画家・古泉智浩さん×エッセイスト・しまおまほさん対談(前編)

「最後の不妊治療が失敗してよかった」漫画家・古泉智浩が語る、養子を育てる親のホンネ

最後の不妊治療が失敗してよかった

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しまおまほさん

――実子と里子で、育て方の違いはあると思いますか?

古泉 僕は元婚約者との間に実子がいるのですが、育てたことはないのでわからないです。

しまお 私も、わからないです。

古泉 ただ、しまおさんが泣かせっぱなしにできるのは実子だからじゃないかなと、聞いていて思いました。やっぱり、僕は血縁関係がないから、もし関係が壊れたら、修復できなくなってしまうのではないかというおびえがあるんですよね。養子縁組をしたので、籍は入れていますけど。

しまお そうなのかな。私は自分に子どもができてみて、実子とそうでない子どもの区別ってなんだろうと考えるようになりました。

 今まで、子どもが嫌いでもなかったけど、すごく好きというわけでもなかったんです。「子どもはいたらいいな」くらいに思っていた感じで、みんなが「子ども可愛い〜」って言っているのもわからなかった。だけど、自分の子どもができたら、こういう行動はうちの子と同じだな〜と思えることが増えて、実子も他人の子も関係なく、本当に子どもっていとおしいものなんだな、と思えたんです。だから、逆に今のほうが血のつながりに固執していないかも。ただ、それはあくまで私の意見ですね。

 子どもに対して遠慮がなくなったので、保育園でほかの子の鼻水を拭いたり、乱暴をしている子がいたら普通に怒って、「出すぎたことをしたかな」と反省することもあります。古泉さんは実子でないことについて、普段から考えたりしますか?

古泉 いつも全然考えていないです。今年、最後に一度だけ不妊治療をしてみたのですが、失敗したのでもうやめようと決めました。635万円も使ってしまったので、これ以上はもったいないと。でも、今にして思うと、失敗してよかったなと思っています。もし、実子で弟か妹がいたら、うーちゃんが大人になったとき、自分だけ仲間外れというのはかわいそうだなと思ったんです。だから、次も里子か養子がいいなと思っています。

――里子や養子縁組の制度があることについては、どう思いますか?

古泉 僕はこの制度がなかったら、今もずっと暗い気持ちのままで発狂していたかもしれない(笑)。当初は民間の養子縁組業者にお世話になろうと思っていたのですが、年齢制限が46歳だったり、申し込むには行政の里親登録をしなければいけなかったりと、いろいろな条件がありました。それで、最初から行政の方にお願いすることにしました。

 行政の児童相談所って“お役所仕事”だろうと思っていたので、そんなに期待せずに登録だけして、民間の養子縁組委託業者に申し込もうと思っていたのですが、里親としての研修を受けた直後に「里子を預かってくれませんか?」と連絡が来たので、ものすごくびっくりしました。

しまお 古泉さんの漫画に登場する行政の方はみんな優しくて、親身になってくれていますね。

古泉 すごく親身に熱心に接してくれて、頼りになります。想像していたようなお役所仕事ではなくて、申し訳ない気持ちになりました(笑)。
(姫野ケイ)

(後編へつづく)

体力勝負の面もある育児

しぃちゃん

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