『レ・レ・レンアイ〜オタクに恋は難しい?』イベントレポート

実は知らない“隣のオタク”の恋愛事情!? 『浪費図鑑』の劇団雌猫が解き明かす

2017/10/14 16:00

本当の恋を教えてくれたのは、彼でした……オタクたちのリアルな“濃いバナ”

 この日は、乙女ゲームの『ときめきメモリアル Girl’s Side 3rd Story(GS3)』にハマり、離婚を決意したコヨーテさんと、初彼がマンガ『犬夜叉』(小学館)の主人公・犬夜叉というエゾオオカミさんがゲストとして登場。この2人の詳しいエピソードは『悪友 Vol.2 恋愛』に掲載されているが、元旦那さんと不仲になって実家に帰省している際、『ときメモ』に夢中になったというコヨーテさん。「それまでは相手の顔色をうかがって言いたいことを言えずにいたが、『ときメモ』をプレイすることで、男性の気持ちを想像するようになった。ゲーム内では相手の好みの服をバーゲンで買って好みを合わせるようにした」と、『ときメモ』によって自分の恋愛観が変化したことを明かした。しかし、それらの経験を踏まえた上で、今後の恋愛について展望を聞かれると「三次元のことを考えるのはキツい」とポロリ。

 エゾオオカミさんは小学生の頃、インターネット上の架空都市「ハッピータウン」に登録し、コミュニケーションを楽しんでいた。そこでは自分の好きなアニメキャラの名前でキャラになりきることができ、大好きな『犬夜叉』の「桔梗」になったエゾオオカミさんは、同じく犬夜叉になりきる人物とそこで出会い、恋に落ちて付き合うことに。ところが、ハッピータウン内で友達になった「かごめ」も犬夜叉のことが好きだと判明。いわゆる三角関係である。友情と恋愛、どちらを取るか小学生ながら悩む中、かごめが桔梗に犬夜叉を譲ってくれたそうだ。なんと甘酸っぱい話……。「でも、犬夜叉は女だったと思う」と振り返るエゾオオカミさんだったが、架空の世界で、顔も本当の性別も知らない相手と付き合うとは、非常にプラトニックな真の愛とも言えそうだ。

 会場には駆けつけることはできなかったが、「性欲をシン・ゴジラで断ち切る女」という原稿を『悪友 Vol.2 恋愛』に寄稿したカマイルカさんからも、イベントに寄せ丁寧な手紙が届いた。カマイルカさんは、自分があらゆる男性とセックスに走る“ビッチ”となった理由について、「男性と適切な距離をもった恋愛ができないから」と手紙で吐露。また、ビッチをして良かったことについて「私相手にみんな勃ったわけですから、女として魅力があるのだという自信につながりました」と綴っていた。赤裸々な告白が読み上げられると、その独特な文体も相まって、場内は「太宰治の生まれ変わりか」「太宰の新作小説?」と騒然となったが、これはこれでオタク女子たちの共鳴を呼ぶ迫真の告白だったことだろう。

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