仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」

“ご意見番”と化した千秋に見る、「年下女子から相談されやすい女」の特徴

相談は年下女子からの“接待”

 というのは、仕事関係の目上の人と会話に困った時、間を持たせるのに便利なのが、その場にいない共通の知人の悪口と、相談だからである。具体的に言うと、「あの課長、どうにかならないですかねぇ」とか「こういう時はどうしたらいいですか? 先輩の時はどうでしたか?」と質問もしくは相談するのだ。こうすると、必然的に先輩の方が多く話すことになるので、先輩はいい気分だし、頼られている欲も満たすことができる。洞察力に優れている自負がある女性、自分は世の神髄を突くオリジナリティーあふれる発言ができると思っている女性に悩みを打ち明けることは、年下女子からの一種の“ご接待”なのである。

 中川は千秋に、「女系家族で育ったので、男性恐怖症的のようなところがある」「けれど、彼氏がほしい」と相談しているそうで、千秋は「10年前から同じことを悩んでる」と中川の行動力のなさを指摘していたが、中川がしているのは本気の相談ではなく、千秋への“接待”としての相談なので、行動に移すことをしないと見ることもできるだろう。

 千秋は、先日『ノンストップ!』(フジテレビ系)で、子どもの幼稚園のお迎えの際、「お化粧は絶対にします」と発言した小倉に対し、「友達になれない」と返し、その理由を「朝から子どものお弁当とか忙しいのに」「私とは価値観が違う」と説明していた。価値観が違うことと、友達になれないはイコールではないと私は思うが、千秋の発言からわかることは「自分と少しでも違う種族は認めたくない」という横暴さである。こういう人には、逆らわない方が身のためだと考えると、たとえフリであっても、自分の弱みを打ち明けることは、“面倒くさい封じ”として有効なのではないだろうか。

 直木賞作家・林真理子は80年代に「オトコに相談を持ちかけるオンナ」について書いていた。「本当に相談があるわけではなく、オトコをおびき寄せるために相談する」つまり相談とは、“攻撃”だと書いていたと記憶している。時は流れ、男女問わず、他人と関わることを極力避ける若者が増えた現在、「オンナがオンナに持ちかける相談」は本当に頼りにされていることもあるだろうが、年下女子からの“防御”でもあることを、“相談されやすい”を自称する女性は知っておいて損はない。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、最新刊は『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。
ブログ「もさ子の女たるもの

最終更新:2017/06/29 21:00
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