管理栄養士・足立香代子先生に聞く!

「鶏ささみ」「蕎麦」では痩せない!? 管理栄養士が“間違いだらけダイエット常識”を斬る!

2017/06/03 19:00

 soba0530 薄着とともに露わとなった余分な脂肪に、焦りを感じるこの季節。巷にあふれるダイエット法を参考にして、太らないとされる食材を意識的に摂ったり、食べる順番に気をつかったりする人が増える一方で、曖昧な知識から、実は効果のないダイエットを続けてしまっている人も少なくない様子。そこで、一般社団法人臨床栄養実践協会の理事長で管理栄養士の足立香代子先生に、「ダイエットの正しい食材と摂取方法」について伺った。

■レタスには食物繊維がほとんどない

――ダイエットに適していると話題になった食材で、実は効果がないものってありますか?

足立香代子先生(以下、足立) 低カロリー高たんぱくでダイエットに向いているといわれる「鶏のささみ」です。余分な脂肪を落とすには、筋肉量をアップして代謝をよくする必要があるのですが、ささみは代謝を促すビタミンB1、B2が肉類の中で最も少なく、高たんぱくでもアミノ酸合成に必要な亜鉛が少ないため、ささみだけで筋肉量を増やすことはできません。同じ低カロリー高たんぱくの肉類を摂るなら、豚モモ肉の方がビタミンも亜鉛も豊富に含まれていてダイエット向きなんですよ。

 また、「蕎麦」も太らないイメージが強いようですが、それも間違い。蕎麦粉100%であれば、食物繊維などダイエットにうれしい成分がそこそこ摂れますが、ほとんどの蕎麦には、つなぎとして小麦粉が入っています。さらに、焼きそばなどのように、ほかの食材と合わせるのではなく、蕎麦単体で摂取することが多いため、炭水化物が血糖値を急激に上昇させ、インスリンが一気に出て、エネルギーを脂肪として蓄えようとする働きをしてしまうんです。消化が早いので、すぐにおなかが空いてしまうという欠点もありますね。

――では、野菜などを一緒に摂ればいいのでしょうか。

足立 あまり総カロリーを上げずに不足する栄養分を補えるという点で、野菜を合わせるのはいいと思います。ただ、ささみや蕎麦に限らず、ダイエットに用いる野菜は質にこだわらなければ意味がありません。レタスやキャベツ、キュウリなどを、食事のたびに大量摂取する人や、「単食ダイエット」として取り入れている人もよく見かけますが、それらは単体だと食物繊維が非常に少ないので、腸内環境を整えたり、内臓脂肪を溜めにくくしたりする効果がほとんど得られないんです。ダイエットとして野菜を摂るなら、食物繊維の豊富な緑黄色野菜を選びましょう。

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