「R65不動産」山本遼代表インタビュー

「65歳以上」は部屋が借りられない!? 高齢者の“家探し問題”と解決策を不動産屋が明かす

2017/05/12 15:00
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「R65不動産」を運営する山本遼さん

 不動産業界の現実として、「65歳以上」の賃貸契約はほとんどできないのだという。収入や貯蓄があっても、年齢がわかった途端に断られることも珍しくない。一方で空き家や空き室は増える傾向にある。こうした課題を受けてスタートした「高齢者でも借りられる物件」を紹介する情報サイト「R65不動産」を運営する山本遼さんに、高齢者が賃貸物件を探す理由や物件探しにおける問題点について、お話を伺った。

■80歳女性の賃貸物件探しで断られた経験がきっかけ

「『高齢者』といっても、人それぞれですよね。お仕事をされている方もいらっしゃいますし、介護不要でお元気な方も少なくありません。本人の状況を何も見ないまま『○歳以上はダメ』と一律に断ることはしないで、不動産業者としてできることを常に考えています」

 そう話す山本さんは、2015年に自分の祖父母世代の部屋探しを支援するサイト「R65不動産」を単独で立ち上げた。同サイトを運営する株式会社R65は、東京、埼玉、神奈川、千葉の1都3県で、不動産会社の仲介のほか、自社管理物件も扱う。

 ありそうでなかったビジネスだが、設立のきっかけは自身の体験だった。以前の勤務先の不動産会社で80歳の女性の賃貸物件を探したが、断られ続けた。

「とても元気ではつらつとした方なのに、年齢だけで断られてしまうんです。とにかく探し続けて、最終的には見つかりましたが、こうした方の力になりたいと思いました。また、自分や自分の親が高齢者になった時に、賃貸で住める部屋がある社会にしたいということもあります」

 現在、同サイトは、山本さんとパートの女性の2人で運営しているが、今後は社員採用の計画もあるという。

「高齢者の雇い入れも、まったく問題ないですよ。むしろ高齢の方は僕がわからないことをいっぱい知っていて、教えていただけますから、勉強になります。『雇う』というよりは、教えてもらいながら、フラットに仕事をしていきたいと考えています」

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