元SMAP対決は「視聴率はキムタク、演技は草なぎ」だった、冬ドラマ視聴率ランキング!

2017/03/25 10:00

 続々と最終回を迎えた冬ドラマ。期間平均視聴率をランキングで振り返ります(ビデオリサーチ調べ、関東地区/クールまたぎ除く)。

<strong>1位『A LIFE~愛しき人~』(TBS系)14.5%
2位『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)11.4%
3位『嘘の戦争』(フジテレビ系)11.3%
4位『就活家族』(テレビ朝日系)9.9%
5位『スーパーサラリーマン左江内氏』(日本テレビ系)9.5%
6位『視覚探偵 日暮旅人』(日本テレビ系)9.2%
7位『カルテット』(TBS系)8.9%
8位『下剋上受験』(TBS系)8.2%
9位『突然ですが、明日結婚します』(フジテレビ系)6.6%
10位『嫌われる勇気』(フジテレビ系)6.5%</strong>

<h4 class=”line”>キムタク以上でも以下でもなかった『A LIFE』</h4>

 初回15%を超えるドラマがなく、軒並み低調で始まった今期ですが、終わってみると期間平均2ケタは3作品のみ。2~3年前から「15%超えが合格点」などと言われてきましたが、瞬く間に2ケタを取ることがスポーツ紙などに「好調」と報じられる基準となってしまいました。

 そんな中、トップは、キムタクがシアトル帰りの天才外科医に扮した『A LIFE~愛しき人~』。リアルな手術シーンがウリだったため、キムタクは手術の練習用キットを自前で購入し、“糸結び”の練習を続けたそうです。が、リアリティーを押し出した作風の中にチラチラ現れるファンタジーな展開に、医療現場からは「難しい脳腫瘍の手術を、専門外の医師が行うなどあり得ない」「『絶対に救う』なんてセリフは、医療現場ではありえない」「視聴者に誤解や混乱を招く」といった声も上がりました。

 また、毎度ながら、キムタクを「少年ジャンプ」のヒーローのような扱いで描いた同作ですが、物語が進むにつれ、浅野忠信演じる壮大の行く先や、浅野の怪演ばかりが話題に上るように。ネット上では、「本当の主役は浅野だった」という声まで見受けられます。で、キムタクの演技はというと、キムタク以上でもキムタク以下でもなく、いつものキムタクでした。

※『A LIFE』全話レビューは<a href=”http://www.cyzo.com/mt/mt-search.fcgi?IncludeBlogs=1&tag=A%20LIFE%EF%BD%9E%E6%84%9B%E3%81%97%E3%81%8D%E4%BA%BA%EF%BD%9E&limit=50″target=”_blank”><u>こちら</u></a>
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<h4 class=”line”>見事な尻すぼみを見せた『東京タラレバ娘』</h4>

 2位は、吉高由里子主演『東京タラレバ娘』。原作コミックは「恋愛指南書よりよっぽど役に立つ」とバカ売れ。キャストのルックスの再現率も高く、期待していた視聴者が多かったようです。しかしフタを開けると、後半に進むにつれ「リアルな女の恋愛模様」という“根っこの部分”が原作からどんどん離れていき、最終回ではすっかり“月9”的な子ども向けの恋愛ドラマの仕上がりに。

 脚本家は、『花咲舞が黙ってない』(日本テレビ系)などのヒットドラマを手掛けた方ですから、この改悪ぶりは、裏でいろいろなしがらみを強いられたとしか思えません。

 ただ、大方のキャストの演技はすごくよかった。特に、元AKB48・大島優子の成長ぶりが感じられるドラマでした。

※『東京タラレバ娘』全話レビューは<a href=”http://www.cyzo.com/mt/mt-search.fcgi?IncludeBlogs=1&tag=%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E3%82%BF%E3%83%A9%E3%83%AC%E3%83%90%E5%A8%98&limit=50″target=”_blank”><u>こちら</u></a>

 3位の草なぎ剛主演『嘘の戦争』は、放送中にとにかく草なぎの熱のこもった演技が絶賛されていた作品。放送前には、SMAP繋がりで『A LIFE』との視聴率争いが話題になっていましたが、「視聴率はキムタク、演技は草なぎ」という至極平和的な結果となりました。

 同作は、『銭の戦争』からの「戦争」シリーズですが、この評判を見る限り、3作目もありそうですね。草なぎの独立問題がキモとなりそうですが……。

※『銭の戦争』全話レビューは<a href=”http://www.cyzo.com/mt/mt-search.fcgi?IncludeBlogs=1&tag=%E5%98%98%E3%81%AE%E6%88%A6%E4%BA%89&limit=50″target=”_blank”><u>こちら</u></a>
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<h4 class=”line”>カルテットロス民続出も数字伸びず</h4>

 7位の松たか子主演『カルテット』は、熱烈ファンは多いものの、視聴率は撃沈。同枠前クールの『逃げるは恥だが役に立つ』が最終回で20%超えを達成しているだけに、第9話以外1ケタだった同作の不調ぶりが際立ちます。

 ただ、会話劇という作風や、胸に残るセリフの数々、メーンキャストが歌うテーマソングなど、制作サイドの強い意欲が垣間見える作品だっただけに、ネット上でも「最高のドラマ」「余韻がいつまでも残るドラマ」といった声が目立ちます。ただまあ、若い子はあまり興味ないでしょうね……。

 9位の月9『突然ですが、明日結婚します』は……、もう特に何も言うことはないので、気になる方は当サイトのレビューを読んでください。ライターのどらまっ子AKIちゃんが毎週、ウンザリした顔でドラマを観て、血を吐きながら書いていましたので……。

※『突然ですが、明日結婚します』の全話レビューは<a href=”http://www.cyzo.com/mt/mt-search.fcgi?IncludeBlogs=1&tag=%E7%AA%81%E7%84%B6%E3%81%A7%E3%81%99%E3%81%8C%E3%80%81%E6%98%8E%E6%97%A5%E7%B5%90%E5%A9%9A%E3%81%97%E3%81%BE%E3%81%99&limit=50″target=”_blank”><u>こちら</u></a>

 10位は、予想通り大コケしてしまった香里奈主演の刑事ドラマ『嫌われる勇気』。先月上旬、「日本アドラー心理学会」から「アドラー心理学の一般的な理解とは、かなり異なっている」と抗議文が送りつけられた同作ですが、何事もなかったかのように完走しました。

 ちなみにこのフジの「木曜劇場」枠ですが、『白い巨塔』『Dr.コトー診療所2006』『電車男』など数々の大ヒット作を生み出してきたものの、2011年のフジテレビデモを境に、すっかり“ドンズベリ枠”に。フジの凋落ぶりが明確に読み取れるドラマ枠という印象です。次クールの桐谷美玲主演『人は見た目が100パーセント』がとっても心配……。

 というわけで、トップ3はTBS、日テレ、フジが1本ずつランクインした今クール。ただ結局のところ、NHKの朝ドラや、22日に最終回を迎えた『相棒season15』(テレビ朝日系)の数字には到底届かないというのが現状です。なお、日刊サイゾーでは今後も全話レビューに力を入れていく予定ですので、4月クールもぜひチェックしてくださいね。
(文=どらまっ子TAMOちゃん)

最終更新:2017/03/25 10:00
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