[ジャニーズツッコミ道場]

ジャニーズコンサートに慣れ親しんだ体で、ハロプロコンサートに初参戦して感じたこと

2017/03/25 19:00

 真っ赤なスパンコールのド派手な衣装で、「新時代の幕開け!」と高らかに宣言し、歌い、踊る。現在のモーニング娘。’17の一番の武器は、大人数を生かしたフォーメーションダンス。キレのいい動きとギラピカの衣装で次々入れ替わるメンバーたち。2階席ということで、フォーメーションの動きを上から見られるのがまた楽しい。大型スクリーンにメンバーたちの姿が映し出されるが、フォーメーションの見せ場では、俯瞰のカメラからの映像が映し出される。これがまた、「おー」とか言っちゃいそうな感じで面白い。これは、ジャニーズにも導入してほしいところだ。

 近年のモーニング娘。は、いわゆるEDM系の曲が多く、激しいリズムに合わせて踊りまくるものが多い。感覚的にはJUMPやKis-My-Ft2に近いだろうか。群舞の迫力は、テレビよりもステージで見る方がより映えるようにも感じる。

 ここぞというところのソロパートで出てくる小田さくらの存在感。そして、リーダー・譜久村聖の安定感。モーニング娘。’17はダンスだけじゃなく、歌ウマメンバーだらけ、で声量もある。ジャニーズだと、誰かしら「アレ?」ってなったり面白ボイスだったりするメンバーが大抵いるのに。しかも、これだけ踊って生歌がブレないのもすごい。

 現在のハロプロアイドルは、研修生時代から歌とダンスをみっちり特訓し、いわば“ハローズJr.”として基礎を作り上げた状態でデビューする流れが多い。入所半年でいきなりデビューといった例はなかなかなさそうだ。そう思うと、次の原石は誰なのか、ジャニーズJr.を見るように研修生もチェックしたくなってくる。

 そして、ステージはすごいが、カッコよさの中にどこかトンチキな世界観があったりする。この“カッコいいトンチキ”は、他アイドルファンよりも、ジャニーズファンだからこそすぐなじめるのかもしれない。以前、ハロプロファンの女子大生に聞いた、「ジャニーズと兼任のファンも結構いるんですよ」という話が、よく理解できた。

 会場のファンも、踊りまくるメンバーに負けじと、ペンライトを手に、踊る、踊る。ジャニコンでも、振りマネしたりすることはあるが、ハロヲタは、かなり全力度が高い。全身で、全力。メンバーと同じフリを、踊る、踊る。男性ファンは汗だくだ。オペラグラスで熱心にステージを見る女性ファンもいるが、「メンバーを見てないの?」というぐらい男性は踊る。これにより、メンバーとの一体感が生まれるのだろうか。

 今回の席の周囲にはそんな“熱い系”ファンが多く、プロ野球観戦で外野席の私設応援団の中に混ざっているかのような、「なんだかわかんないけど楽しい」的な雰囲気がある。

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近いようで遠い、隣のアイドル国だね
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