[女性誌速攻レビュー]「婦人公論」3月28日号

「介護」で母親との関係を清算し、復讐を果たそうとする娘たち……「婦人公論」の介護特集

fujinkouron160328
「婦人公論3月28日号(中央公論新社)

 今号の「婦人公論」(中央公論新社)、特集の前に「小保方晴子日記 第五回」からレビューを始めたいと思います。作家・瀬戸内寂聴との“伝説的自分語り対談”から、同誌で日記形式の連載を始めた小保方氏。今回は特別編として、かねて小保方氏が提出していた「STAP細胞報道に対するBPO(放送倫理・番組向上機構)への申し立て」の審理結果とともに、その前後数日間の日記を公開。マスコミのバッシングや世間からの心ない中傷で、心身ともに不調をきたした様子を淡々とつづるのがこの日記の肝。

 あまりの悲劇のヒロイン風情に読者が胸やけを起こさないよう、季節や食べ物の描写を入れ、かえって切なさが強調される完璧な構成に毎度「ドえらい女やで……」とため息が漏れます。ちなみに今回の私的ため息ポイントはこちら。BPOが「人権侵害」の認定を発表した翌日、疲れから「強い眠気に襲われて、沈み込むように眠った。時々目が覚めて、この眠りから覚めたら、もしかして、と思ってまた眠った」。語らずに語る。この連載で小保方氏は新たな自分語りの技術を手に入れたようです。

<トピックス>

◎小保方晴子日記 第五回
◎特集 私の暮らしを守る介護
◎内村周子×杉山芙沙子「世界一を育てるためには『待つ』ことが大切です」

■まったく感じられない、太田光の存在……

 今号の特集は「私の暮らしを守る介護」。誰かの面倒を見るという点では「育児」と同じ「介護」。しかし「できない」から「できる」に移行し少しずつ手が離れていく育児に対して、緩やかに(時に急激に)「できない」ことが増えていく介護は、先の見えない不安や焦りとの戦い。老い、年金、人間関係など「先の見えない不安」が大好物の「婦人公論」にとって、「介護」も読者との共有財産といえます。

 特集冒頭に登場するのは、爆笑問題・太田光の妻にして、芸能事務所タイタンの社長、太田光代。インタビュー「実母と姑を同時に看ることに。その時、私が下した決断は」では、一人っ子同士の結婚ゆえの、双方の親ダブル介護の現実について語っています。義父を看取り、続いて義母が骨折……家に引き取りたいけど「実は、その時すでに我が家には私の実母が住んでいたのです」。現実味を増すダブル介護。そこに待ったをかけたのは意外にも「仲が良くて大好きな姑」への思いだったと言います。

内村母、このままじゃ本気で息子に嫌われるよ~

しぃちゃん

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