『奥様は発達障害』著者・さかもと未明さんインタビュー

「発達障害があるから、アタシは“さかもと未明”になった」生きづらさを抱える人に漫画で届ける希望

■“JAL事件”の真相

 しかし、さかもとさんも、発達障害と診断されて、すんなりこの境地に至れたわけではない。検査を受ける際、病院側の対応に納得がいかずパニックに陥り、自力で帰れなくなって、警察のお世話になったこともある。12年、搭乗していた飛行機の中で赤ちゃんの泣き声にガマンができず極端な行動に出た件については、同書の中でも“JAL事件”として振り返っている。

 赤ちゃんの母親に「その子はもう少し大きくなるまで、飛行機に乗せないほうがいいと思います!」と告げたうえで、「私もうガマンできない! 降りる!」と機内を走り回った“事件”は世間で大きく物議を醸したため、記憶している読者も少なくないだろう。しかし背景に発達障害と、その症状のひとつとしての聴覚過敏があることは報道されなかった。

「こうやってパニックを起こしちゃう人、アタシのほかにもいると思うんですけど、本人も騒ぎたくて騒いでるわけじゃないというのは、もっと知られてもいいと思います。でもアタシ、パニックを起こして通路を走ったことなどは申し訳ないと思っていますが、小さいお子さんはできるだけ飛行機に乗せないほうがいいという意見は変わっていないんですよ。ただ、伝え方がよくなかったですね。子どものころからコミュニケーション障害があって、自分が正しいと思うことを主張しても誰も聞いてくれないという経験はしてきたんですけど、同じことをしてしまいました」

■発達障害であることは、カミングアウトしたほうがラク

 さかもとさんを診断した星野仁彦医師は自身も発達障害で、『発達障害に気づかない大人たち』(祥伝社)などの著書がある。星野医師のもとには「“大人の発達障害”かもしれない」と悩む人が全国から診察を受けにくる。その多くはさかもとさん同じく、自身の障害を知らなかったがために、ずっと生きづらさを抱えてきた人たちだ。そこでさかもとさんにこんな質問をしてみたーー子どものころに自分が発達障害だと知っていたかったですか?

「知っていたら、早いうちに、自分の人生との折り合いがついていたでしょうね。いまとは、まったく別の人生だった可能性もあります。発達障害の子どもに特化した教育を受けて突出した部分を伸ばしてもらったら、もしかしたら科学者とか数学者とかになっていたかも。絵の分野に進んだとしても、商業デザイナーやポップアートを選んでいて、“さかもと未明”にはなっていなかったんじゃないかなぁ。アタシが描いてきたものは、人に振り向いてもらいたくてさまよっていた、孤独や苦痛の果てに生まれたものなので、発達障害があるから、アタシは“さかもと未明”になったともいえるんです」

知らないと理解するのは難しい

しぃちゃん

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