【連載】彼女が婚外恋愛に走った理由

「私にとって彼は花沢類」不倫相手に“セックスしない”関係を求める30代主婦が夢見るモノ

2017/02/05 19:00

 決して、「彼とのセックスが良かったというわけではない」という明香さん。「イタい」とまで言われても、彼と関わりを持ち続けていた理由は何だったのだろうか?

「彼は、いわゆる“コミュニティアイドル”だったんです。ルックスも芸能人みたいですごくモテていたし、モデルやタレントなどともつるんでいました。奥さんもものすごく美人で仕事がすごくできる人。私は、そんな華やかなところに惹かれていたんですよね。ただその半面、ずっと『私とは身分が違う』と思っていました」

 明香さんにとって、彼は一緒にいながらも、手の届かない存在だったのかもしれない。

「だから彼から私に連絡が来ることすら、申し訳ないと思っていました」

 そんな明香さんだが、彼との関係を持ちながら、本命の恋人との交際も続けていたという。

「彼は私にとって“アイドル”だったので、恋人だとは思いませんでした。そんなふうに思うことすら、おこがましいと感じる存在でした」

 彼から好かれようなんて思わない。ただ、嫌われたくない。そんな思いがあったという。

「嫌われたらどうしよう、という気持ちは常にありましたね。だってアイドルに『このファン、キモい』と思われたらオシマイですから」

 しかし、明香さんにとって“身分違い”の恋愛は、次第にとても苦しいものになっていき、「私は彼には不釣り合い、身の丈に合う人と結婚しようと決心しました。彼の『30にもなって不倫してる女はイタい』という忠告を素直に聞いたんです」という。

 29歳になった明香さんは、本命の恋人との結婚を決意する。結婚後、彼とは自然と会うことはなくなっていった。

「彼と過ごしていた二十代の頃は、常に宙に浮いているような感覚でした。結婚したことでようやく地に足が着きました」

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