最終回で大記録でる?

新垣結衣、崖っぷちから高視聴率女優に返り咲きも……『逃げ恥』バブルの先に待つものは?

2016/12/17 15:00
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『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)公式サイトより

 新垣結衣主演『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系/火曜午後10時~)の視聴率が、とんでもないことになっている。初回は10.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)とギリギリ2ケタ台のスタートだったが、その後、第2話は12.1%、第3話は12.5%、第4話は13.0%、第5話は13.3%、第6話は13.6%と、回を重ねるごとに少しずつアップ。第7話は13.6%と横ばいだったが、第8話では16.1%と急上昇。第9話は16.9%、第10話は17.1%で、見事なまでの右肩上がりを続けている。ここまでの平均は13.8%で、この勢いでいけば、20日放送の最終回(第11話)は、かなり高い数字が見込めそうだ。

 TBSも同ドラマが、ここまでヒットするとは想定していなかっただろう。TBSの「火10」ドラマは、2014年4月期にスタートして以降、今年7月期まで、1作も全話平均で2ケタに乗った作品がない低視聴率枠。同枠ドラマで、初回の2ケタは史上初の好発進で、第2話の12.1%は史上最高視聴率。第3話以降は、その記録を更新し続けている。同局にとって、“お荷物”ともいえた「火10」ドラマで、これだけの高視聴率をはじき出したのだから、笑いが止まらないはずだ。

「『逃げ恥』は脚本や演出とキャスティングが、ズバリとはまりました。これが新垣と星野源のコンビでなければ、ここまでヒットしなかったと思われます。エンディングで流れる“恋ダンス”も視聴率アップに貢献しましたが、これまた新垣のキュートなキャラだからこそ、ここまで話題になったとみていいでしょう」(テレビ誌関係者)

 新垣は07年7月期『パパとムスメの7日間』(TBS系)で、舘ひろしとのW主演の形で、連ドラ初主演を果たし、全話平均視聴率は13.9%だった。その後、4年の月日を経て、11年7月期『全開ガール』(フジテレビ系)で、単独で初の連ドラ主演を務め、同12.3%。2度目の連ドラ単独主演となった13年4月期『空飛ぶ広報室』(TBS系)も、同12.6%を記録し、主演ドラマで着実に2ケタ台をマークした。

 また、ヒロインで出演した『リーガル・ハイ』シリーズ(フジテレビ系/堺雅人主演)でも、大いに存在感を発揮。第1弾(12年4月期)は同12.5%、第2弾(13年10月期)は同18.4%をマークし、高視聴率に大きく貢献、新垣は“数字が取れる女優”として評価を高めた。

 しかし、2年半ぶりの主演作となった『掟上今日子の備忘録』(15年10月期/日本テレビ系)は同9.8%で、主演ドラマで初の1ケタ台を記録し、その評価に疑問符が付くこととなった。

 そして今回、1年ぶりに主演した『逃げ恥』が大ヒットし、見事に『掟上今日子』での雪辱を果たし、単独主演の連ドラでは、自己最高の視聴率となるのは確実だ。こうなれば、今後“主役オファー”が増えるとみられるが、新垣にしてみれば、『逃げ恥』のヒットで、次回主演作でも当然高い視聴率を求められることになり、“過剰な期待”が重荷になるだろう。かつて、『家政婦のミタ』(日本テレビ系)で「最終回40%」という視聴率を叩き出した松嶋菜々子が、5年を経て『営業部長 吉良奈津子』(フジテレビ系)で主演を務めたものの、5%台まで低迷する大爆死ぶりで、バッシングを浴びてしまった例もある。それでも、新垣にはプレッシャーをはねのけて、高視聴率を獲得してほしいものだ。
(田中七男)

最終更新:2016/12/17 15:00
恋 (通常盤)
『逃げ恥』ヒットで一番気になるのは、やっぱaikoの動向だよね
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