仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」

「SNSで自慢する女」への嫌悪感を語る横澤夏子、その裏側に見える“見下し”の目線

 自慢をされてうれしい気持ちになる人は滅多にいなので、視聴者の共感を呼びそうなネタだが、横澤をはじめとしたゲストの3人と指原は、自分の矛盾に気付いていない。彼女たちは、他人の投稿にはイラッとする半面、自分が投稿する分にはOKのようなのだ。例えば、指原は「4」について、伊藤と岡本は「5」について、「私もやっちゃうんだけど」と補足している。

 横澤も「5」に関して、「和食が得意と言ってるオンナ、だいたいヤバい」「男の人に好まれたいっていうのがすごく匂う」と糾弾しておきながら、「ピーマンの肉詰め」写真をアップしている。本人いわく「頑張ってない感じのできる料理」だそうだが、司会のフットボールアワー・後藤輝基が「おまえの物差しがわからん」とツッコんでいた通り、傍目には横澤も、和食ではないものの、「男の人に好まれたくて、頑張って手料理をアップしている女子」にしか見えないのではないか。が、横澤はどうも「私は違う」「私ならいい」と判断しているようなのだ。

 自分がするのはOKだが、他人がしたらイラッとする。そこから考えられるのは、横澤や伊藤ら出演陣が感じる“他人の自慢”への苛立ちが、一般的なそれとは違う可能性だ。普通「自慢をされてイヤな気分になった」という表現は、持っている者が持たざる者に対して、“自分が恵まれている証拠”を見せつけて、持たざる者イヤな気分になるという図式を思い浮かべるだろう。しかし、もう1つ、「自分より下だと思っている人に、何かを誇示されて腹が立つ」という構図も存在するのだ。

 例えば横澤は「グアムやサイパンの写真は自慢」と語っていたが、冷静に考えれば、売れっ子の横澤であれば、グアムに行く経済力は十分あるだろうし、長身で細身なのだから、ビキニだって着こなせるはずだ。にもかかわらず、横澤がそれを自慢と感じるのは「おまえごときが、この私に挑んでくるなんて」と、相手を下に見ているからではないだろうか。

 そもそも、自慢というのは、半分は受け手の問題である。例えば、「1」のタワーマンションの例で考えてみると、自分の好きな人や、自分より“上”とみなしている人がタワーマンションに住んでいることをほのめかしたのであれば、「素敵」「ひけらかさないで謙虚」と思えるのに、自分より“下”だと思っている人に対しては、「自慢しやがって」と苦々しく思ってしまう。つまり、自慢されたからイラッとするのではなく、相手のことが嫌い、もしくは下に見ているから、イラッとするのだ。

 かつて出演した『ノンストップ!』(フジテレビ系)で、「私、今年新しいビキニ買っちゃったから、海に行かなきゃいけないんだよね」と、それがあたかも義務であるように語る女にイラッとくると語っていた横澤。ここまでくると、イチャモンに近いのではないだろうか。自分が大好きで、自分以外は認めない。そんな横澤に、視聴者がイラッとくる日は、そう遠くない気がしてならない。

 

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。著書に『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)、最新刊は『確実にモテる 世界一シンプルなホメる技術』(アスペクト)。
ブログ「もさ子の女たるもの

最終更新:2016/12/08 21:00
イラッとしない思考術
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