大柳珠美先生インタビュー

「リバウンドはしません」管理栄養士が、“糖質制限ダイエット”のウワサに斬り込む!

2016/08/21 19:00
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 ダイエットを試みたことのある人ならば、誰もが一度は聞いたことがあるであろう「糖質制限ダイエット」。食事の糖質をカットすることで、血糖値の急激な上昇を防ぎ、インスリンの分泌を抑えると、体につく脂肪量を減らすことができる……といったダイエット法です。真偽不明のダイエット法が世にあふれる中「痩せられる」と人気を博すも、一方で「リバウンドしやすいと聞いた」「健康を害するのでは?」とささやかれているのも事実。そこで今回は、管理栄養士の大柳珠美先生に、糖質制限に関するウワサや疑問をぶつけてみることにしました。

――そもそも糖質制限は、もともと糖尿病患者の方向けのダイエット法だと聞いたことがあります。糖尿病患者以外の人が実施しても健康に問題ないのでしょうか?

大柳珠美先生(以下、大柳) 医学的な見地から見た、糖質制限ができないという方は、経口血糖降下剤(オイグルコン、アマリールなど)の内服やインスリン注射をしている糖尿病の方や、腎機能の低下をはじめ活動性すい炎、肝硬変、そして長鎖脂肪酸代謝異常症の方といった病気を持っている方です。基本的には、健康で体脂肪に悩む肥満がある方であれば、どなたでも実践できます。ただし「正しい糖質制限」が基本です。

――先生の考える「正しい糖質制限」のルールを教えください。

大柳 ルールとしては、以下のような点が挙げられます。

・“ダイエット期間中”は、基本3食の主食は抜く。
・どうしても主食を食べたい時は、朝か昼の活動時にして就寝前は避ける。
・食べるとしても、ごはんがおすすめ。食パン、菓子パン、サンドイッチ、カップ麺、チャーハンなど、糖質と油脂が一緒になった加工品は控える。
・とうもろこし、芋類も糖質は多いことを知っておく。
・コーンポタージュスープ、芋のサラダなど糖質と油脂が一緒になった加工品も避ける。
・清涼飲料水や野菜ジュースなど液体からの糖質摂取も控える。
・スナック菓子、焼き菓子、ドーナッツ、せんべいなど、糖質と油が一緒になって時間がたったものも控える。

――こうやって聞くと、食べられるものがほとんどないような気がしてしまいますが……糖質制限中の食事メニューはどのように考えればいいでしょうか。

大柳 毎食、タンパク質の食品と食物繊維を組み合わせ、おかずでおなかいっぱいにと考えてください。そこに、良質な油脂(アマニ油、ココナッツ油、オリーブ油、ナッツ類、チーズ、無糖ヨーグルト、練りゴマなど)を生活活動強度に応じてプラスしましょう。

――糖質制限というのは、「肉と乳製品と卵だけしか食べない」といったタンパク質オンリーの食事法をイメージしている人も少なくありません。食物繊維も摂るべきなんですね。

大柳 そういった極端なおかずの食べ方を推奨する糖質制限は、ミネラル(海藻、大豆製品に豊富)や食物繊維の不足やバランスの乱れが生じます。ミネラルは、心臓をはじめ、筋肉の動きに欠かせません。また、腸内環境の“やせ菌”を増やすには、善玉菌のえさとなる食物繊維が必須。食物繊維を合わせて、初めてあらゆる栄養の確保ができるのです。腸内環境を整えることで、自律神経を整え、やせ菌を増やし、ストレスのないダイエットにも役立ちますよ。

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どか食いをいかに防ぐかがうちらの課題よ!!
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