サイゾーウーマンカルチャーインタビュー新宿二丁目で50年の老舗ゲイディスコ カルチャー 老舗ゲイディスコ「ニューサザエ」紫苑ママインタビュー 警察からも頼られる新宿二丁目のママが語る、老舗ゲイディスコが50年続く理由 2016/07/15 15:00 インタビューゲイバー新宿二丁目 「ニューサザエ」の紫苑ママ 日本一のゲイ・タウン新宿二丁目に、年中無休のディスコがあるのをご存じだろうか。その名は「ニューサザエ」。1966年から続く老舗で、なんと今年9月で50周年を迎える。38年ほど前に先代から店を任され、以来、店とともに生きてきた紫苑(しおん)ママに、これまでの華やかな歴史、ニューサザエの今を聞いた。 ■客からなんとなく店長になって38年 もともとDJブースはなかったが、常連客が土日に回すようになり、常設するようになった 「ごめんなさいね、最近、体調が悪いもんだから、平日の開店時間は、ちょっと遅いの」 こう言いながら現れた紫苑さんは、店のシャッターを開け、ドアの鍵を開ける。時間は深夜0時30分をまわっていた。ソファやテーブルはかなりの年代物だ。いつから使っているのかわからないという。誰もいない店内に、さっそく70年代ソウルが鳴り響く。 紫苑さんはカセットテープが所狭しと積み上げられたカウンターの中に入り、いつもの位置に座る。 ――後ろのカセットテープは今も使っているんですか? 「カセットデッキが壊れて使ってないの。平日はターンテーブルを回す人もいないから、CDを流してます。このカセットは全部、常連さんからのプレゼントだったり、あとは……ほかのディスコの人が持ち寄ったり、いろいろ」 オープンした66年には、まだこのビルは木造で、半地下にフロアがあったという。店名は、サザエ。当時は前オーナーが店を切り盛りしていた。紫苑さんは、70年代後半、オープンしてから12年ほどたって、ビルが新しくなるころ、「ニューサザエ」になったかならないかのタイミングで、客として通い始めた。 「最初はお客で来て、そのうち、店のお手伝いをするようになって、それがアルバイトになって、いつの間にか、オーナーも店に来なくなって、それで僕がなんとなく店長になっちゃったわけ」 それから37、8年の間、ほとんど休まずにこの店を切り盛りしてきた。 「平日は朝5時まで、週末は朝7時まで、ほんとに休まずに店を開けてきたけど、最近は常連さんがすすめてくれることもあって、年に1回は休暇をとってバリに行くようになりました。でも本当は店を開けていたいの。だって、ここがあるからみんなと出会えたし、今も出会えるわけだから」 ■家出少女から海外の大物アーティストまで セクシュアリティや著名・無名を問わず、さまざまな人が集う空間 人生のほとんどを店で過ごしてきた紫苑さんは今まで「みんなが自由に自分を出せる場所にしたい」と、客たちとの出会いや空間を大切にしてきた。ゲイ文化とディスコ文化が最高潮に盛り上がった70~80年代には、海外の大物アーティストはもちろん、大使館から各国のVIPが訪れ、日本の著名人も多数訪れた。珍しいところでは、三島由紀夫がしばしば訪れ、喧騒を眺めていたという。まさに時代の最先端がここにあったのだ。 ――平日のお客さんは減っていると聞いていますが、客層は変わりましたか? 「当時はゲイのお客さんがほとんどだったけど、今はゲイは20%ぐらいね。二丁目自体にノンケの子が増えたでしょう。それもあるし、女装マニアの子も多いわね。自分勝手な行動をしなければ、誰でもウェルカムだから、ここだったら安心して遊べるというのがあるのかもしれない。週末はやっぱりお客さんも多いからお手伝いを頼んで、常連の人にDJをお願いしたりしてるけど、平日はヒマだから、ひとりでやってますね」 ――体調がよくないということですが、毎日は、きつくないですか? 「そういうサイクルに体がなってるみたい。休みたいってほんとに思ったことがないんです、今まで1回も」 紫苑さんがママとなってから出禁にした客は、クスリを未成年にすすめた客など10人ほど。その昔、家出少女などがここに来ることもあったというが、警察からは逆に「紫苑さんよろしく頼む」と言われていたそうだ。今も二丁目初心者が朝まで時間をつぶしによくやってくるという。 12次のページ 関連記事 自分の中の差別意識を見つめ直すために ゲイアートの巨匠が問いかける、LGBTを取り巻く社会 "コワ可愛い"魅力が満載! 新宿二丁目のアイドルショーに行ってみたKis-My-Ft2・千賀健永、「ゲイバー泥酔」デマに大激怒! 「嘘なのよ、全部!」と咆哮 【ジャニーズ情報専用】Twitterアカウント「J担しぃちゃん」オープン! Amazon 新宿二丁目の文化人類学: ゲイ・コミュニティから都市をまなざす 50年前といえば『笑点』の放送が始まった年 Facebook Twitter プッシュ通知を受け取る クリックしてプッシュ通知を有効にする クリックしてプッシュ通知を停止する アクセスランキング カルチャー アラフォー婚活、23歳男子から終電間際の誘い 大谷翔平通訳が告白の「依存症」とは? 相手のマンションは◎◎!? アラフォー婚活、交際希望お断りされた!!! アラフォー婚活、お見合い中に何度も聞かれた 婚活で負のループに…… 過激セックスがすごいエロ漫画 23歳男子と泥酔した結果、お泊まりに!? シャープTwitterの炎上リスクは? 悠仁さま成績不振報道は怪しい? AV男優・しみけんがスパッと解答 森喜朗氏の地元・石川県で「自民党を除名された」女性議員に聞く、女性が“排除される”地方社会 【マンガ】「エッチないたずら」試し読み しいたけ占い人気の裏側 “行ってはいけない”縁切り神社 愛子さまのティアラ問題 現代にまで影響が続く、教育基本法の「改悪」 見た目がタイプじゃなくても会うべき? 【25回】30代独女、オムツデビュー アラフォー婚活、58歳からお見合い申し込み 総合 大惨事になったアニメ映画は? アラフォー婚活、23歳男子から終電間際の誘い 【ダイソー】ティッシュBOXはシンク下収納に最適 【ポッポ】ヨーカドー閉店ラッシュで絶滅危機 急拡大チェーン【感動の肉と米】行列のワケ 赤字転落のヒロタはプリンが名品 【ダイソー】ファイルBOXで調味料収納 消えたチェーン店は今 Aぇファンミのイラストレポ 『大奥』が描かない、倫子の幸福だった史実 STARTO、ファン困惑の告知なし「変更」事項とは? SMILE-UP.で異例の人事発動 Number_iヒップホップを体現できた理由 メルカリで1.3万のファンデがぼったくり!? 【ヨーカドー】新ブランドがGU・coca並に良い! 【BE:FIRST】歴代売上一覧 ヤオコーで豚ロース爆買い 『Eye Love You』最高視聴率更新 モーニング23店36メニュー全部食べてみた 【びくドン】従業員人気の裏セットを実食 カルチャーの人気記事 アラフォー婚活、23歳男子から終電間際の誘い 大谷翔平通訳が告白の「依存症」とは? 相手のマンションは◎◎!? アラフォー婚活、交際希望お断りされた!!! アラフォー婚活、お見合い中に何度も聞かれた カルチャー一覧へ サイ女の精神!過去の人気コラム スタバやドトールでヤクザの射殺事件! 逃走中の“レジェンド”ヒットマン2人とは? 元極妻・芳子姐さんのつぶやき フジテレビ『大奥』は“凄み”が足りない! 2003年度版、浅野ゆう子「瀧山」の業深さはどこへ コラム 田代まさしの「おくすり手帳」と八代亜紀さんの刑務所慰問――元女囚が語る更生に必要なこと 知られざる女子刑務所ライフ コラム一覧へ