今井舞の「週刊ヒトコト斬り」

SMAP・木村拓哉と石原軍団の“合同”炊き出しが、芸能界に与えた影響

2016/06/17 21:00

――毒舌コラムニスト・今井舞が、話題のアノ人物やアノニュースをズバッとヒトコトで斬り捨てる!

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また歴史に名を刻んだキムタク

◎新スタイル樹立
 被災地での有名人の炊き出しは、「空いた時間でサッと行く」がスタンダードになりつつある。それはSMAP・中居正広の炊き出し以降、さらに顕著になった印象だ。「さすがっす」「やっぱり大好き」とすこぶる評判のいい中居スタイルであるが。先鞭をつけられて、面白くないのがスーパージャニーズ人・キムタクだ。

 「後出しで同じことするのはイヤ。でも『被災地炊き出し』という好感度アップ行為をみすみすスルーするのももったいない。何とかできないか」と考えた結果、たどり着いたのが、まさかの「石原軍団・合体作戦」。パイオニアである石原軍団に目をつけるとは。さすがっす。

 炊き出しといえばここ、老舗の貫禄・石原軍団。しかし、近年は金銭的にも結構厳しく、昔のようにド派手なものができなくなりつつあるという。そこに合体することによって、キムタクは大義名分を、石原軍団は金銭的援助を、それぞれ手にすることができる。そして「俺の声掛けのもと、集まるジャニーズの手下たち」という権力図も見せることができるし。画ヅラも取材しやすいしな。皆でwin-win!! 政治家か。

 このキムタクスタイルが、今後「報道される炊き出し」のスタンダードになる予感大である。「さすがっす」「やっぱり大嫌い」の声は、まだまだやみそうにない。

◎親しみやすいともいう
 「保険をくるり」というキャッチコピーで、長いことアクサ生命のCMに出ている杏。しかし最近、夫の東出昌大も同業他社である第一生命の保険のCMに出始めた。

 CMというのは、プライベートでの生活を含め、出演するタレントにいろんな縛りが派生するわけだが。「夫婦で別々の保険会社のCM」って、初めて見たな。何かこう、あの夫婦の「財布は別々」感がより一層増すというか。もっと平たく言うと「大黒柱・杏」感が強くなるというか。

 いろんな映画やドラマ、CMから仕事はいっぱい来ているという事実を踏まえた上でも、どうしてもぬぐえない、東出昌大の「髪結いの亭主」感。CM内の「まとまると、あんしんっておおきくなるんだね」のセリフの棒読みっぷり、ぎこちない動きのでくのぼうっぷりを見るにつけ、「パート頑張ってね」と声掛けしたくなる。双子がいるんだもんな。頑張ってね。

◎リメンバー、都民!
 舛添要一東京都知事、辞任。最後は自爆テロみたいに解散するのかと思ったが。何とか思いとどまったようである。まだまだ余生で一発逆転狙う気満々。

 そして「辞めたからいいでしょ」とばかりに、本人も周りも金の問題もほっぽらかし。世の話題は次の都知事候補で持ちきりだ。

 ギラギラする小池百合子、やるなら勝ち戦にしたい根回し蓮舫、本当に勘弁してください嵐・櫻井翔父と、いろんな候補者の名前が錯綜しているわけだが。忘れてはいけない。「自民党から立候補」の名乗りを上げていたあいつのことを。

 田村で金、谷で金、ママでも金、国政でも金、都政でも金。金は使わず、連れてまいります。リオでも東京でも、オリンピックのことならこの私にお任せください。畳1枚あれば、ファーストクラスもスイートルームも要りません。都のために粉骨砕身する覚悟はできております。皆さまの谷亮子、谷亮子でございます。……あー、何か選挙カーから流れるウグイス嬢の声が聞こえてくるような気がする。

 何で、いつから都知事選ってこうなったの? 黒川紀章からか。もういっそ黒川紀章にやらせてみるか。亡くなってるのか。普通に事務方の仕事をこなす人じゃダメなんだろうか。「繰り越しで副知事持ち上がり」でいいと思うんだが。

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今井舞(いまい・まい)
週刊誌などを中心に活躍するライター。皮肉たっぷりの芸能人・テレビ批評が人気を集めている。著書に『女性タレント・ミシュラン』(情報センター出版局)、近著に『気になる「あそこ」見聞録』(新潮社)がある。

最終更新:2019/05/22 16:21
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