日本のテレビ界は恐ろしい

“消えた朝ドラヒロイン”へ一直線!? 『OUR HOUSE』最大の被害者、シャーロットの惨状

2016/06/14 13:25
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『OUR HOUSE』(フジテレビ系)公式サイトより

 芦田愛菜とシャーロット・ケイト・フォックスのW主演で注目を集めたはずの、フジテレビ系連続ドラマ『OUR HOUSE』(日曜午後9時~)の最終回(第9話)が、6月12日に放送され、視聴率は自己最低の3.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)を記録した。裏番組のテレビ東京『日曜ビッグバラエティ~ニッポン大行列の名店~並んでみたらスゴかった!~』(午後7時54分~9時48分)の3.6%にも敗れる惨状だった。

 これで、全9話の平均は4.5%となり、昨年7月期にオンエアされた“フジ伝説の爆死ドラマ”『HEAT』(フジテレビ系/EXILE・AKIRA主演)の平均4.1%と、さして変わらない結果となった。

 『OUR HOUSE』は、好調な『99.9―刑事専門弁護士―』(TBS系/嵐・松本潤主演)、人気バラエティ番組『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)を裏に回して、初回から4.8%と、いきなりの「5%割れ」でスタート。第2話では5.0%と微増したが、第3話は4.0%、第4話は3.8%まで落ち込んだ。第5話では5.4%と持ち直し、第6話はバレー中継のため放送開始が午後10時になったことも幸いしたのか、自己最高の6.1%まで数字を上げた。しかし、第7話は4.2%と急降下。第8話は3.9%と2度目の3%台を記録。最終回は自己ワーストの3.3%に終わってしまった。

 フジの「日9」ドラマ枠は3年ぶりに復活したが、いきなりの爆死スタートとなり、7月期『HOPE~期待度ゼロの新入社員~』(Hey!Say!JUMP・中島裕翔主演)にも、大きな不安がよぎることになった。

 これまで、“天才子役”として、『マルモのおきて』(同、2011年/阿部サダヲとのW主演)など数々の主演ドラマで高視聴率を取ってきた芦田にとって、『OUR HOUSE』は忘れ去りたい“黒歴史”となってしまった。

 ただ、芦田以上にダメージが深刻なのがシャーロットだろう。14年度後期のNHK朝ドラ『マッサン』でのエリー役でブレークしたシャーロットは、終了後、民放各局が争奪戦を繰り広げた。その結果、テレビ朝日が獲得に成功し、シャーロットはスペシャルドラマ『名探偵キャサリン』(昨年9月5日放送)で主演を務めて、視聴率は11.6%とまずまず。その後、本国でミュージカル『CHICAGO』の主役に大抜擢を受け、同12月には東京、大阪で日本公演も行われるほどの“フィーバー”ぶりだった。

 ところが、3月20日に放送された『名探偵キャサリン』の第2弾は7.4%と2ケタ割れ、前回より4.2ポイントも数字を下げてしまい、民放初の連ドラ主演となった『OUR HOUSE』も大爆死で、もはや「需要なし」「一発屋」といわれても致し方なさそうな状況に陥ってしまったようだ。

 現在シャーロットは、6月4日に公開された映画『高台家の人々』(綾瀬はるか主演)に脇役として出演しているが、そちらも興行成績は苦戦中。シャーロットが、日本から姿を消し、“消えた朝ドラヒロイン”になる日も遠くないかもしれない。
(森田英雄)

最終更新:2016/06/14 13:28
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