夏バテに最適の3品

「栄養なさそう」は勘違いだった!? 管理栄養士が明かす「実は体にいい食品」とは?

2016/06/26 16:00
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Photo by therealbrute from Flickr

 夏の到来を前に、梅雨のジメジメとした湿気で、「早くもバテている」という人はいませんか? 若い頃は、頼まれもしないのに脂っこいものをいくらでも食べられたのに、年とともに食欲が減退。特にこれからの季節は、「あっさりしたものしか口にしたくない」と感じる人も増えそうですが、見た目や味、口あたりがあっさりしている食品は、どうにも栄養価が低そうに思えてならないのが困りどころです。しかし、そんな世間のイメージとは裏腹に「実は栄養価が高い食品があるんです」と語るのは、管理栄養士の大柳珠美さん。今までまったく意識していなかったアノ食品が、健康にも美容にもいいなんて……?

――世間では「栄養価が低い」と思われているけれど、実は高い食品というのは、例えばどのようなものがあるのでしょうか?

大柳珠美さん(以下、大柳) まず、“水分のかたまり”といったイメージを持たれていそうな「冬瓜」。それと、紙のような薄っぺらい栄養価と思われがちな「焼き海苔」。最後に、貧弱な体=もやしっこという言葉もある「もやし」でしょうか。

――確かに、どれも栄養価が高いイメージはあまりありません。冬瓜は、水分量が高く、低カロリーなので、ダイエットの味方といった印象はありますが。

大柳 冬瓜は「カリウム」が豊富です。煮物だと一食100~150gは食べられる量だと思いますが、冬瓜100gあたり「カリウム」が200mg含まれており、簡単に摂取ができるのです。「カリウム」は、現代人が多く摂りがちなナトリウムの排泄を促進し、高血圧予防に役立つ大切な栄養素であるとともに、ストレス、下痢、コーヒーや酒、甘いものの摂取で失われやすい「ミネラル」の1つでもあります。利尿作用もあるため、むくみが気になる方にも心強い食材なのです。

 さらに、肌にハリをもたせ、骨を丈夫にし、免疫力を高める「ビタミンC」を、100g中39mgも含みます。これは柑橘果物と同じくらいの含有量です。果物からの「ビタミンC」摂取は、糖質の過剰摂取による肥満や糖化が気になるところですが、冬瓜の糖質は100g中2.5gとほとんどありません。冬瓜は、「ビタミンC」を手軽に採れる頼もしい野菜とも言えます。

――焼き海苔はどうでしょうか? 空腹をまぎらわせるために、おやつ代わりに食べるという人の話はたまに聞きますが、あの薄っぺらい海苔1枚にそこまで栄養素があるとは思えないです。

大柳 いえいえ、栄養価は高いですよ。100gあたりでみると「カルシウム」は280mgで、牛乳1本よりも多く含まれています。さらに「カルシウム」の働きに必要な「マグネシウム」も300mgと桁違いに豊富です。脳やからだに酸素を供給し、心身の機能を高める「鉄」は11.4gと、レバー1食分の2~3倍の量です。この鉄の吸収を促進する「ビタミンC」も210mgも含んでいて、これはグアバやアセロラなどトップレベルの食材に匹敵する量です。「ビタミンA」はうなぎ以上。さらに、基本的には動物性の食品に含まれる「ビタミンB12」を例外的に豊富に含み、ビタミンB12と協力して赤血球の産生にはたらく「葉酸」もあわせて豊富に含みます。焼き海苔は、砂糖や油で味付けされていない、素焼きのものを選びましょう。

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