『熟年売春ーアラフォー女子の貧困の現実』中村淳彦×『風俗嬢という生き方』中塩智恵子対談

最低賃金が1,300円になれば風俗嬢は激減する 風俗から見る女性の貧困と格差問題

2016/04/27 15:00

中塩 『熟年売春』には、風俗を始めたことで人生が輝きだした女性たちも紹介されていましたね。ただ、これだけ格安店が増えて風俗嬢間の格差が広がっていると、「風俗をやらないほうがいい人」もいますよね?

中村 本書で「熟女版各種性風俗採用の難易度」を紹介しましたが、偏差値53の大衆ソープランドまでだったら、それなりに稼げます。それ以下の格安デリヘルや本番ソープランドでしか採用されないんだったら、やめたほうがいい。でも、風俗業界のデフレって、もう限界まできている。先ほど「60分のサービス料が8,000円」というお話をしましたが、お店と折半なので、女性の取り分は4000円。最近では、1日中待機していても、つくお客さんが1人しかいないかったりするのが日常茶飯事なので、日給4,000円。週5日(月21日勤務)で働いていても、8万4,000円……これだと生きていけないでしょ。

中塩 非正規雇用が4割を超え、若い世代の男性ほど風俗に使える金銭的余裕もないし、セックス離れが進んでいるともいわれてます。となると、風俗利用者は増えませんよね。風俗業界に問題がないとはいえませんし、改善すべき点はあると思いますが、それはソフトの部分。その前にハードの部分である社会の仕組みを変えない限り、女性は流入してくる一方で、格差は広がるばかりです。非正規雇用については、以前から識者が問題提起しているのに、何も変わらないのは、国の怠慢としか思えません。これは少子化問題も同様です。これらは一見、別の問題のように見えますが、地続きの問題です。

中村 おっしゃる通りです。僕は風俗で働くことを前向きなこととして提案しましたが、普通の女性が風俗で働かないと生きていけないというのは、国として異常です。物価が変わらないという前提のもと、最低賃金が1,300円ほどになって、収入が月5~6万円上がれば、風俗を希望する女性は劇的に減りますよ。需要と供給のバランスが正常になれば、いまのような裸の投げ売りはなくなるでしょう。セックスによる富の再分配が、適切に行われるようになると僕は考えています。
(取材・構成=三浦ゆえ)

中村淳彦(なかむら・あつひこ)
大学卒業後、フリーライターとなる。企画AV女優たちの衝撃的な生と性を記録した「名前のない女たち」シリーズは代表作となり、映画化もされる。最新刊は『図解 日本の性風俗』(メディアックス)

中塩智恵子(なかしお・ちえこ)
宮城県石巻市出身。フリーライター。主に女性週刊誌で執筆。政治家からウリセンボーイまでが守備範囲。

最終更新:2016/04/27 23:39
風俗嬢という生き方 (知恵の森文庫)
女子大生や主婦も風俗で働く時代

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