[ジャニーズツッコミ道場]

『暗殺教室―卒業編―』の大ヒットで痛感する、Hey!Say!JUMP・山田涼介の「信頼感」

2016/04/04 18:40

 アイドルとしては大きな武器の中性的で美しい容姿もまた、役者としてはナメられる要素になる。例えば同等の力を持っていても、ファニーフェイスや個性的なルックスであれば「演技派」「性格俳優」と言われるところ、美形は認められにくい傾向があるからだ。

 おまけに、漫画の実写化はただでさえ叩かれやすいのに、『暗殺教室』は、王道中の王道「週刊少年ジャンプ」(集英社)の人気漫画が原作だ。そのため、1作目が発表された時点では「実写化なんて認めない」などという原作ファンの声や、「ジャニタレいらね」といったジャニーズアンチの声が渦巻いていた。

 ところが、1作目が公開になると、そうした批判の声はみるみる減り、「面白かった」「山田も適役(うまかった)」などという評価が広がっていった。そして、日本アカデミー賞新人賞受賞という結果も生んだ。さらに続編ではファンたちの不安など軽く蹴散らすように、幅広い一般客を獲得、快進撃を続けている。

 思えば、山田が伊坂幸太郎原作の映画『グラスホッパー』の人気キャラ・蝉に決まったときも、ネット上ではバッシングの嵐となっていた。ところが、映画が公開されるや、そうした批判的な声は聞こえなくなり、山田のアクションや演技を褒める声が続出していった。監督や、浅野忠信など共演者からの絶賛の声もあった。

 これまでキラキラアイドルを全力でやりつつ、演技仕事も懸命にこなしてきた山田への、世間一般からの風当たりは強かった。だが、常に「食わず嫌い」や「偏見」で叩かれ、強風にさらされながらも、必ず前評判をひっくり返して結果を出してきたことにより、着実に実ってきたものがある。

 山田の役者としての本当の力が発揮されるのは、逆風が緩んできた今、ここからだ。
(田幸和歌子)

最終更新:2016/04/04 18:41
『さよならセンセーション(初回限定盤)(DVD CD)』
高木のバラエティ力も早く世間に見つかれ~
アクセスランキング