『ジャニーの伝言』著者インタビュー

「ジャニー氏の全盛期は今」「後継者は必要ない」ジャニー&メリー喜多川姉弟の知られざる“素顔”

2016/02/21 16:00

◎ジャニー氏を裏切ることは、メリー氏が絶対に許さない

――小菅さんが「週刊文春」の取材を受けられたときには、すでにSMAP騒動の“予兆”はあったのでしょうか?

小菅 SMAPのことで事務所がガチャガチャしているのは、昨年8月あたりから少しずつ情報が入ってきましたね。ただ、その時点で耳にしていたのは「SMAP5人が、ほかの事務所に移籍する」という話でした。ご存じのように『笑っていいとも!』(フジテレビ系)で中居(正広)くん、香取(慎吾)くん、草なぎ(剛)くんがタモリさんと親しくしていることから、田辺エージェンシーが仲介するようなウワサが出ました。ところが、『NHK紅白歌合戦』司会者のゴタゴタが外部に漏れたのが10~11月で、結局、木村拓哉くんが事務所に残ることになり、あのような事態になったわけですね。

――裏で大手事務所が動いているといううわさは、やはり耳にされていたのですね。

小菅 ジャニーズから誰かが事務所を出るときには、だいたい裏で大手が動いています。私は郷ひろみがジャニーズ事務所を辞める前年に一緒にロスに行っていたんですが、郷の場合はバーニング系のフロム・ファーストが動いていましたし。

――メリー氏とジャニー氏の関係性について、ファンの間ではよく「夢を見るのがジャニーさんで、それを実現させてきたのがメリーさん」とか「ジャニーさんはメリーさんに頭が上がらない」とか言われることがあります。実際には、どんな姉弟関係なのでしょうか?

小菅 「頭が上がらない」とか、そんなことはまったくありませんよ。ジャニーさんは幼い頃に母親を亡くしているので、メリーさんはそれをかわいそうに思い、母のような愛情をもって接してきました。姉弟での言い合いは、私の目の前でもよくしていました。すごく早口で全部英語なので、何を言っているかはわかりませんでしたが(笑)。ただ、口論の後には、すぐにスッキリしていましたよ。

――実際に交流のあった小菅さんから見たメリー氏は、どんな方なのでしょうか?

小菅 私から見るとメリーさんは“過剰なる母性”を持った人です。ただ、非常にアメリカナイズされていて、「窮鳥懐に入れば猟師も殺さず」といった感じで、自分のところにいるときにはどんな子でも可愛がり、頼ってくるときには全力で守る一方で、自分や弟のジャニーさんに対し、後ろ足で砂をかけるようなことをすれば絶対に許さない。森且行脱退事件は伝説になっていますが、報道関係者たちに対して「SMAPは最初から5人だった」「森なんて、もともとSMAPにいなかった」とまで言い切りましたからね。

――今後、SMAPは、嵐は、ジャニーズ事務所は、どうなっていくと思われますか?

小菅 報道では、騒動はひとまず収束したとされていますが、世間はアイドルを「イメージ」で見ているので、膨らませたイメージがいったんしぼんでしまうと、再び膨らませるのは難しいと思います。SMAP騒動の一番のダメージは、これからSMAPを見るときに、どうしても切なさがつきまとってしまうこと。実力を背景にしたイメージで売っているのだから、騒動はマイナスでしかありません。それはSMAP本人たちだけでなく、ジャニーズ事務所にとっても同じことです。

 頭の良いメリーさんが、なぜあんな騒動を止められなかったのか。昔はよく「コスガさんはどう思う?」とメリーさんに聞かれたものですが、仮に自分があのとき聞かれたら、表沙汰にすることは止めていましたよ。お家騒動なんて内々で済ませればよいことであり、表沙汰にしても何の得もありませんよ。

――事務所としては、見せしめとしてSMAPを下げて、嵐を中心にしていくのでしょうか?

小菅 飯島さんは個々のメンバーについて未来の青写真を描いていたようですが、それは潰されることになるでしょう。かといって、今後、全てを嵐に集約させ、単独のトップとして統一していくと、事務所としてはどうしてもパワーダウンするでしょうね。とはいえ、SMAP騒動で「世界に一つだけの花」の購買運動をファンたちが行ったように、支持者の声は事務所も無視できないですし、SMAP騒動を機に他グループも覚悟を持ち、まとまり始めることは考えられます。

『ジャニーの伝言~嵐、SMAP、キスマイたちを育てたジャニーズ事務所社長の夢と言葉』
メリー・ジャニーの姉弟物語、誰か本にして~!
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