【連載】美容整形Dr.高須幹弥に訊く!

「タレントの整形疑惑は真実なの?」Dr.高須幹弥が、ネットにはびこるウワサを一刀両断

2016/02/08 21:00

■「整形だ」と指摘すると、裁判に発展も?
 でも、医者が芸能人の整形に気づいたとして、それが事実であっても公言することはできません。自分の患者なら医者の守秘義務があるからもちろんですが、自分以外の医師が施術している芸能人でも、名誉棄損に値する可能性があるからです。例えば、清純さが売りになっている女優の整形を指摘して、それがその人のイメージダウンにつながって人気が落ちたら、事務所の収入にも影響しますよね。そうすると、訴えられたときに負ける可能性が高いことは十分に考えられます。

 ただそれ以前に、本当のことでも本人が傷つくことは言っちゃいけないんですよ。誰だって言われたくないことや公表されたくないことはいっぱいあるじゃないですか。整形だって知られたくないと思っているから隠すのであって、それを公に晒すのは人としてルール違反ですね。

■ヒアルロン酸が今の整形観を変える
 メスを使わない整形手術がでてきて、日本でも整形がマイノリティではなくなってきました。特にヒアルロン酸はいずれ吸収されて元に戻るので、お試し感覚でできるとしてハードルは下がっています。自ら、ヒアルロン酸注射による整形を公表している芸能人が出てきたのも、整形否定派に「いずれ戻る」という点で受け入れられやすくなったからだと思います。完全に否定すると疑惑は消えないから、ヒアルロン酸だけ認めてメスを入れる手術の隠れ蓑にしてしまうパターンも多いですけどね(笑)。

 でも、整形が浸透してピアスのように一般に受け入れられるようになっていけば、そのうち「整形を公表したトップアイドルの人気が上がる」というような逆転現象が起きることもあり得るかもしれませんよ。

高須幹弥(たかす・みきや)
美容外科「高須クリニック」名古屋院・院長。オールマイティーに美容外科治療を担当し、全国から患者が集まる。美容整形について真摯につづられたブログが好評。
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最終更新:2016/02/08 21:00
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