サイ女の「文壇ゴシップ劇場」

羽田圭介が裸になってまでテレビに出る理由 出版関係者が明かす芥川賞作家の厳しい実情

2015/11/19 17:00
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 芥川賞作家、羽田圭介のテレビでの快進撃が止まらない。もうすぐ次の芥川賞発表も近づいてきた時期なのに、バラエティ番組を中心としてテレビに出演しまくっている。とうとうNHK BSプレミアムの旅番組で温泉に入りヌードを披露し、ネットでも話題になっている。

 芥川賞受賞時の話題が尽きても、たわいもないトークで視聴者を楽しませられるのは、なかなかの芸達者といえよう。本人は「テレビに出るのは本の宣伝のため」と言っているが、実際のところ、どうなのだろうか。羽田はテレビやラジオで本が売れないと嘆くが、芥川賞という大きな名誉を得ても食べられないものなのだろうか。出版関係者に話を聞いた。

■作家の知名度と売れ行きは比例しない
 
「世間では有名な作家ほど本が売れると思われていますが、実はそんなことはないんですよ。たとえば、『ビブリア古書堂の事件手帖』(KADOKAWA)はドラマ化もされ、1巻につき100万部発行の超ベストセラーシリーズです。でも、ファン以外の一般の方は、作者の名前を思い浮かべられないのでは。一方で芥川賞作家は、知名度はあっても本は初版3,000部印刷して2,000部以上返品というケースもざらです。しかも数百部の売れた本のうちの大半は図書館が購入した分。つまり、一般客が書店で買ってくれるのは本当にごくわずかですよ。芥川賞受賞作はそこそこ売れても、その後はなかなか売り上げにつながらないんです」(出版関係者)

 とはいえ、羽田の芥川賞受賞作『スクラップ アンド ビルド』(文藝春秋)は順調にベストセラーになり、10月に文庫化された『メタモルフォシス』(新潮社)もなかなか好調だ。

「しかし、先はわかりません。10年前は芥川賞を獲ればその後は売れなくても、ずっと本を出し続けることができると言われていましたが、最近はちょっと変わってきていますね。羽田さんの芥川賞発表の待ち会を主催した作家は、もう何年も主要文芸誌で小説を発表していません。自分の本が重版されないことにキレたりするらしいんです。そうなっちゃうと敬遠されますよね。他にも本が売れないので下半身で承認欲求を満たそうとするのか、妻に食わせてもらっているのに、他の女性を口説きまくる芥川賞作家もしばしば見受けられます。ある芥川賞作家はデートに誘った女性に『先生は結婚されているじゃないですか、駄目です』と袖にされたら、『でも、肉体は君を求めている』と言ったとか(笑)。そういう諸先輩たちの姿を見ていると誰しも将来の不安は募るのでは」(同)

■テレビに出るのは良しとされない。

 関係者が述べるように、羽田は近い将来も悲観視しているようだ。ラジオ番組『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)で、経済アナリストの森永卓郎に税務関係の相談をして、「来年ぐらいまでは芥川賞受賞の余波で収入があると思うけれど、再来年には年収400万円以下になると本気で考えている」といったような発言もしていた。

 また「女性自身」(光文社)のインタビューでは次のように述べている。

「母は僕が今後作家としてやっていける可能性が高くなったことより、これで小説家以外の仕事に就きやすくなったことに喜んでいる節がありますね。『大学の講師になら、なれるかもしれない』と安心したようです。最高の名刺が得られたって感じなんです」

 これについて前出の出版関係者は言う。

メタモルフォシス (新潮文庫)
写真集は出さないのかな?
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