背景のストーリーが興味深い

楽しい買い物で社会貢献 途上国や震災の被災地で生まれる高品質商品のショップ3選

2015/11/22 17:00

■開発途上国から仕入れる原料で作る、体にも世界にもやさしいスムージー店「Imena」

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「ベリーサンライズ Regular」(702円)

 2014年9月に東京の下町・谷中で誕生した、スムージー店「Imena(イメナ)」。今話題のスーパーフルーツ、セネガル産の“バオバブ”や、キャラメルのようにコクのあるネパール産の天然100%はちみつを、凍らせたフルーツとともにミキサーにかけた濃厚なスムージーの販売を通して、途上国の貧困層の所得向上を目指す。

 店主の森田結花さんは、学生時代から発展途上国の貧困問題に関心を持ち、仕事やNPO法人の活動でたびたびナイジェリアを訪れていた。11年の夏に思い切って会社を退職し、ナイジェリアのイモ州へ。現地で新しい産業を生み出そうと、ナイジェリア人の友人らと村で初のスムージー店を立ち上げる。文化の違いから、スタッフがたびたび無断で休んだり、店のお金を私用に使うなど、たくさんの苦労があったよう。現在はナイジェリアのお店はいったんお休みすることにし、2号店として谷中店をオープンした。谷中銀座を訪れた時は、散策の途中に気軽に立ち寄ってみて。

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ナイジェリアにある「Imena1号店」。現地風の陽気な雰囲気だ。スタッフにSkypeで電話しながら谷中の2号店を見せると、「Oh,Wonderful~! Good, good」と言って喜んでいたそう
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右が森田さん、左が中学の同級生で共同経営者の辻美佐子さん。混んでいない時は、現地の話をじっくり聞くこともできるかも。スムージーの原材料として使っているネパール産のはちみつ「チウリはちみつ」の生産現場を、2人で一緒に訪れたこともある。次回は、バオバブが採れるセネガルを視察することが目標
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お店で使っている、チウリの花のはちみつ「チウリはちみつ」(50g)550円。首都カトマンズから車で約8時間ほどで到着する、電気も通っていない山岳地帯マクワンプルで、チェパン民族によって採取されている。彼らは1人30~50kgものはちみつを頭から下げたかごに入れ、岩肌のゴツゴツした過酷な坂道を片道3時間半かけて、麓の町まで歩いて運んでいる。この村では近年まで狩猟による自給自足の生活を行っていたが、今日では農業による自給的生産に加えて、養蜂などの経済活動が普及し、多くの子どもたちが学校に通うようになってきている。生活の糧を絶やさぬよう、チウリの植樹も進められている
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冬にぴったりな「マサラチャイ」(410円)、ホットスムージーや常温のスムージーも

【問い合わせ】Imena 050-3486-5496

(上浦未来)

最終更新:2015/11/27 00:01
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