仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」

20代売れっ子モデルに求愛する武田修宏に、“なぜか好感が持てない”ワケ

2015/08/20 21:00

 カメラが回っていて、かつ芸能界の先輩ということもあって、堀田は武田に強い否定の言葉は使わないが、態度から武田を好意的に思っていないことはにじみ出ている。本当にわかっていないのか、それともわからないふりをしているのか不明だが、武田は一方的に自分を売り込んでいた。

 自分が相手を強く求めるわりに、なぜか「上から」の言動を取る。女性の話を聞いていない。女性が年上男性に気を使って否定的な言葉を使わないことがわからない。こういった図々しさを持つのが、私にとっての「好感の持てない、若い子好き」の特徴である。

 同番組で武田が発した「人を愛するのに年齢は関係ない」の発言にも、彼の図々しさが表れている。人を愛するのに年齢は関係ないという言葉は正論だが、それを美徳と称されるのは、「あなたにはもっといい人がいるのに」と言われるような、恋愛において引く手あまたな人である。武田と堀田の例でいえば、この発言が許されるのは、美と若さと将来性にあふれた堀田なのではないだろうか。

 堀田は、武田とのデートを「話がかみ合わないことが何度もあった」と振り返ったが、若さを尊びながら、言動は上からであり、かつ自分の価値を高く見積もっていて褒め言葉を強要する男性とのデートは、たとえ仕事とはいえ、苦痛であったことだろう。

 現役人気サッカー選手と売れっ子モデルというカップルは、昔からよく耳にする。人気者同士がくっつくのは、恋愛のよくあるパターンの1つだが、今の武田は引退していて、時々テレビで見かける程度のタレントでしかない。20代の売れっ子モデルである堀田や松島にふさわしいのは、富豪やイケメン、クリエイター、人気俳優、モデル、現役サッカー選手など、一流の男性であり、武田とは人気度のバランスが取れていないのだ。

 それでも、どうしても売れっ子20代モデルと付き合いたいというのであれば、下手に出るしかない。僕とつきあってくれてありがとう、君と一緒にいられて幸せと、ことあるごとに褒めて忠誠を誓うのだ。お手本は、イケメンでもなく、冠番組がたくさんあるわけではないけれど、なぜか若い美女が続々と寄ってくる、よゐこの濱口優である。

 大御所でも大富豪でもなければ、かわいげを磨け。ナンパばっかりしてないで、濱口の付き人をして教えを乞え。今後も20代の売れっ子モデルばかり追いかけるであろう武田に、進言したい。

仁科友里(にしな・ゆり)
1974年生まれ、フリーライター。2006年、自身のOL体験を元にしたエッセイ『もさ子の女たるもの』(宙出版)でデビュー。現在は、芸能人にまつわるコラムを週刊誌などで執筆中。気になるタレントは小島慶子。最新刊は『間違いだらけの婚活にサヨナラ!』(主婦と生活社)。
ブログ「もさ子の女たるもの

最終更新:2015/08/20 21:00
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