“美容迷子”安彦麻理絵＆大久保ニューのスキンケアを、化粧品開発者・尾崎幸子が一刀両断!!

■「◯◯だけ」に魅せられる女心

――「シンプル」というのは、美容だけでなくファッションでも流行していますが、シンプル美容を実践されたことはありますか？

安彦　私、以前皮膚科医に「化粧水は保湿効果がないから、スキンケアはクリームだけでいい」と言われて、いわゆる「ガッテン塗り」（洗顔後、｢化粧水をつけずに保湿クリームだけを塗る｣というスキンケア法。NHK『ためしてガッテン』で紹介されたことに由来する）をしたことがあるのですが、これはいかがでしょう？

尾崎　いや、化粧水だけでも保湿力は上げられますよ。保湿力は、使用スキンケアアイテム数の多さや、べったり感・こっくり感やとろみといったテクスチャで作られるものではないのです。そもそも、水ベースの方が保湿成分を配合しやすく、クリームの方が油分が多いので配合量が少なくなります。ただ、先ほどオイルの話でもしたように、クリームには水分を蒸発させないようにする“保水力”はありますね。

安彦　結局、スキンケアは、どのようなプロセスが正解なんなんでしょう？

尾崎　まず、肌に「水分」を足し、「水分量をキープするもの」でフタをする。これが基本です。そこに、美白やたるみ、しわなど、自分の欲しいオプションに効果がある化粧品を加えるのが正解ですね。

安彦　そうなんだ～。私、さんざん美容ってものを巡り巡ったせいか、「○○だけ」っていう極端な美容法に引かれがちなんです。だから、肌断食とかもいいなと思っちゃう！

尾崎　肌断食は悪くはないですよ。特に、安彦さんのように「やりすぎ」な方には、効くかもしれません（笑）。ずっとやるのは厳しいですが、1～2回抜くことで、自分の肌が持っているもの、持っていないものがわかるので。

大久保　そもそも「○○だけ美容」ってどうなんですか？

尾崎　それはいわゆる、リンゴやパイナップル、ヨーグルトなどの「○○だけ食べるダイエット」と同じですよね。そのものは悪くはないけど、バランス感に欠けるというか……。

大久保　美容とダイエットが同じ……女の人生、大事なのはバランス感覚なんですね。それって、恋や仕事にも当てはまりそう！

（後編につづく）

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