角川慶子の「シロウトで保育園作りました」第88回

どうしても保育園に入れたいママの驚きの作戦に、経営者として苦笑い

2015/05/16 16:00

 契約書が届いていても、2週間以内に入園金を振り込まないと契約が完了されないし、こちらも契約のことはしっかりやっているので、二重三重にチャックしてミスを防ぐようにしています。中には、現金でやり取りしている園(いまだにあります)や、退職者の引き継ぎがされていないような園であれば、「申し訳ありません、では7月から入園で」みたいな流になっちゃいますよね。ズルいな、この人。前にネイルサロンで、予約をしていないのに「×時に予約した○○です」と突然来る人がたまにいる、と聞いたことがありました。この手の人なのでしょうね。図々しいのが羨ましいです。

 29年度の見学の傾向を見ると、「VERY」(光文社)の連載を読んで来た方と、2月に出演したトークバラエティ『人生が変わる1分間の深イイ話』(日本テレビ系)を見て来た方が多かったです。もちろん、「VERY」で知って、検索してこのコラムも読まれているようですが、さすが消化率バツグンの雑誌と、キー局ですね。これからも、仕事は断らないでがんばっていこうと思います(笑)。

 実はこの1年、飼っている犬が14歳と高齢な上、パグ脳炎という病気になって、けいれんを繰り返し、いつ死んでもおかしくない状態が続いています。夜中にけいれんを起こし、看病のためにほとんど眠れない日もあります。子育て、仕事以上に悩まされる問題で、自分ではなんともできないので苦しいです。ただ目の前の1日1日をやり過ごすだけの毎日ですね。

 昔、大好きなマンガ家の山野一さんを取材したとき、「不動産と仕事は一度手放すと戻ってこない」という話を聞いて、「不動産と仕事は手放さない」ことをモットーに、生きています。取材されるうちが花、書く機会を与えてくれていることに感謝です。忙殺ですが、丁寧に生きたいな。

角川慶子(かどかわ・けいこ)
1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月1日に「駒沢の森こども園」をオープンさせる。家庭では7歳の愛娘の子育てに奮闘中。

最終更新:2015/05/16 16:00
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