仁科友里の「女のためのテレビ深読み週報」

ワケあり夫・斉藤和巳と離婚も「大丈夫」!?  スザンヌが“強く賢い”女である理由

2015/03/19 21:00
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『スザンヌの花嫁料理修業』(セブン&アイ出版)

羨望、嫉妬、嫌悪、共感、慈愛――私たちの心のどこかを刺激する人気芸能人たち。ライター・仁科友里が、そんな芸能人の発言にくすぐられる“女心の深層”を暴きます。

<今回の芸能人>
「まさかこんな形で離婚になるなんて……」スザンヌ
(離婚会見、3月18日)

 17日に、離婚を発表したスザンヌは、「おバカタレント」としてブレイクしたタレントだが、私は彼女を一度もおバカだと思ったことはない。それどころか、「こんなに強くて賢い人はそうそういないんじゃないか」と思っている。

 スザンヌが賢いと思う理由は、3つある。1つ目は、求められる迷解答を瞬時に出せるという点である。制作側が求めているのは、「おもしろいバカ」であって、「わかりません」といった何も生み出さないそのままのおバカではない。「女将」を「めしょう」と読むスザンヌの解答は、制作側が望むベストアンサーだろう。

 「おバカタレント」とは、男に優越感を感じさせることができる「男ウケ抜群」の存在だと言っていいだろう。おバカブームはとうの昔に過ぎ去ったが、スザンヌと一緒におバカタレントとしてブレイクした里田まいは、MLBニューヨークヤンキースの田中将大選手と結婚し、今や国際的なセレブ。木下優樹菜はお笑い芸人、FUJIWARAの藤本敏史と結婚し、一児の母だ。セレブではないが、結婚前と変わらぬ仲の良さで、私生活は順調そうである。

 かつて『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)で、ロンドンブーツ1号2号の田村淳に「お笑い芸人に一番モテるタレント」と言われたスザンヌは、俳優の山本耕史などと浮名を流したが、結婚したのは福岡ソフトバンクホークスの元投手である斉藤和巳だった。斉藤は沢村賞を2度受賞する名投手だが、女癖の悪さでも有名。斉藤が最初の離婚をしたのは妻の妊娠中だったという。元妻の証言によれば、斉藤は離婚後、慰謝料も養育費も支払っていないそうで、責任感と節操のなさから、スザンヌとの結婚も続かないだろうという下馬評がほとんどだった。

 いわば“ワケあり”な結婚をしたスザンヌだが、結婚生活は必ずしも順調ではなかったのだろう。『踊る!さんま御殿!!』(日本テレビ系)で、スザンヌは「旦那さんについて、いろいろ教えてくれる人がいるんですけど、そういううわさは一切聞かないようにしています」と、耳をふさぐジェスチャーとともに発言したことがある。「うわさ」が何についてなのか明言していないが、「良いうわさ」でないのは確かだろう。彼氏なり夫なりの「悪いうわさ」を「聞かない」というのは、実はすごく勇気のいることである。そんなことあるわけないと思いつつ、つい聞いてしまって真偽は別として落ち込んだり、不安になる女性の方が多いのではないか。疑心暗鬼になるくらいなら「聞かない」ことに決めた……それが、スザンヌを強く賢いとする2つ目の理由である。冒頭の「まさかこんな形で離婚になるなんて……」という言葉のように、離婚が「あり得ない」と思っていたのは、余計な情報を「聞かない」ことに徹していたからではないか。

『スザンヌの花嫁料理修業 (saita mook)』
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