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整形を強制する者も! ハリウッドで伝説となった「モラハラ夫」エピソード

2015/03/02 11:45
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妻だけでなく、社会に対しても暴力的なアレック・ボールドウィン

 高橋ジョージ・三船美佳夫妻の離婚訴訟で話題になった、夫婦間のモラルハラスメント(通称モラハラ)。罵声を浴びせたり、威圧的な言葉で脅したりして相手を精神的に追い詰め、無気力にすることで自分の支配下に置くことをいう。精神的暴力ともいわれ、ドメスティックバイオレンス(DV)の1つだとされている。

 英語では「エモーショナル・アビュース」「メンタル・アビュース」と呼ばれるモラハラは、アメリカでは非常に問題視されている。離婚する女性の55.5%が「精神的暴力を受けている」と感じているという統計が出ているほどで、離婚原因として挙げられることも多い。ハリウッドのセレブスターたちにとっても、モラハラは珍しいものではない。今回は「世間を騒がせたハリウッドのモラハラ夫」を紹介したい。

■キム・カーダシアンの最初の夫、デイモン・トーマス

 お嬢様として育てられたキム・カーダシアンは2000年1月、19歳のときに10歳年上の音楽プロデューサー兼ソングライターのデイモン・トーマスと結婚した。駆け落ち同然だったのだが、3年後の03年にキムは離婚を申請。その離婚申請書に記されている「離婚したい理由」は、DVとモラハラだった。

 書類には、結婚直後からデイモンのDVが始まったとされており、まず、「顔を殴られ、体を壁に叩きつけられ、投げ飛ばされ、体中があざだらけで心身ともにボロボロになった」という暴行内容が記載されている。続けて3年間にわたり受けてきたモラハラの内容が事細かく記されているのだが、これがまた強烈。「私を支配下に置こうと、命令ばかりしていた。大学も仕事も辞めるよう強要され、私の家族は毒家族だと洗脳し、友達に会うことも禁じられた」「彼が帰宅する4時半ぴったりに夕食が出せるよう準備しろと命じられ、パニックになりそうなほど追い詰められた」「基本的に、私が外出することは禁じられていた。いつ、どこに誰と行くのか、細かく伝えれば外出させてもらえたが、分単位で私がどこにいるのかを報告しなければならず、監視されている気分だった」「“完璧になるために、脂肪吸引してこい”と3,650ドルを渡され、“もっと美容整形してこい”と1,000ドルを叩きつけられた。私はどんどん自分に自信が持てなくなっていった」などなど、切実に訴えているのだ。

 キムの訴えは聞き入れられ、04年2月に無事に離婚が成立。現在一緒にいる3番目の夫、カニエ・ウェストも相当な自信家でナルシストのためモラハラ体質だとされているが、今のところは穏やかに家庭を築き上げているようである。

■マライア・キャリーの最初の夫、トミー・モトーラ

 20歳のときに、米エンタメ界に彗星のごとく現れたマライア・キャリー。彼女を一躍スターにしたのは、類い稀なる歌唱力はもちろんのこと、所属レコード会社の社長トミー・モトーラがアルバム制作やプロモーションに何億円もの金をかけたからだともいわれている。幼少期に両親が離婚し母子家庭に育ったマライアは、父親の愛に飢えており、トミーのことを父親のように守ってくれる存在として見るように。初体験の相手もトミーだったため、彼には完全服従状態で、命じられたことを全て受け入れるようになった。

 1993年に挙げた、ロイヤルウェディング顔負けの豪華結婚式も全てトミーがプロデュースし、支払ったもの。式後、マライアはトミーのニューヨーク郊外の城のような大豪邸で、お姫さまのような新婚生活を送り始めた。夢のような生活を送っていた彼女だったが、次第に「彼の言葉にはなんでも従わなくてはならない」「彼の機嫌を損ねないようにしないといけない」という強迫観念にとらわれるようになる。トミーは、マライアがミニスカートやタイトな服装を身にまとうことを嫌い、彼女が1人で外出するたびに不機嫌になるため、「彼を怒らせたら大変」と彼女は家に閉じこもるようになっていった。朝起きて夜眠るまで、トミーが怒ることにおびえ、彼を喜ばせようと頑張ることしかしなくなった。しかし、どんなにマライアが努力してもトミーは満足せず、彼女が誰かに電話をかければ即リダイヤルして確認するなど、モラハラはエスカレート。マライアは耐えられなくなり、97年に離婚を決意した。

 後に受けたインタビューで彼女は、「暴力だけがDVじゃない。DVにはいろいろな形がある。彼にモラハラさせたのは逃げなかった私にも原因があるのかもしれないけど、とても深い傷を負った」と回想している。なお、トミーは13年に自叙伝を出しており、その中で、「確かにマライアには注文をつけすぎた。コントロールしすぎた。でも、そのおかげで彼女は成功したんだから」とモラハラを正当化。「モラハラは一生直らない」と陰口を叩かれた。

■デニス・リチャーズの最初の夫、チャーリー・シーン

 ボンドガールを務めたこともある女優デニス・リチャーズは02年に、『チャーリー・シーンの ミスター・グッド・アドバイス』(01)で共演し、猛アタックされたチャーリー・シーンと結婚。以来、レッドカーペットでは、デニスの腰に手を回し得意げなチャーリーの笑顔が頻繁に見られるようになった。04年、05年と長女・次女に恵まれたが、次女を妊娠中の05年3月にデニスは突然、離婚を申請した。

モラハラ
潜在的夫に気を付けて!
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