角川慶子の「シロウトで保育園作りました」第80回

子どもの冬休み中は仕事三昧、早期幼児教育を実践する保育園を監修しました

2015/01/17 16:00

 それと、お局先生がいてはいけません。保育士の離職率の高い理由として、「先輩の先生が帰るまで、帰れない」「サービス残業」が多く挙げられます。保育士は肉体も精神も酷使する仕事。8時間を超えたら、残業代を支払うべき。お金は仕事の対価です。駒沢の森はオープン当時から残業代はきちっと支払っていましたが、園長制度があった頃は、精神的に良くなかったみたいです。結局、なんでも決めてしまうのは園長。働いているスタッフからすると、つまらないです。私が駒沢の森でやった最大の失敗は、園長を作ったことです。詳しくは書けませんが、隠ぺいとかちょろまかしとかがあり、気づいた時は大きなことになっていました。人間関係は上下を作らないこと。リーダー手当を払って、リーダーを作るのはいいです。

 娘が通っている学童保育は公立小の始業日に合わせているため、娘の冬休み終盤は13時~しか預かってもらえませんでした。朝は娘と一緒に駒沢の森に出勤し、途中で抜けて学童に連れていくことに。めんどくさいなあ。とはいえ娘がいると仕事に集中できないし、娘ももう駒沢の森は飽きてしまったようなので、学童に連れていくしかない……。娘のために作った保育園なのに、娘が必要としない日が来ました。私も、仕事に没頭できる爽快感は、なんとも言えず(笑)。仕事の効率が上がりますよ。

角川慶子(かどかわ・けいこ)
1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月1日に「駒沢の森こども園」をオープンさせる。家庭では6歳の愛娘の子育てに奮闘中。

最終更新:2015/01/17 16:00
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