『まだモテてないだけ。』刊行記念インタビュー【前編】

恋愛本3~5万円投資、自己啓発&冷えとりに熱中!? “25歳まで彼氏なし”女性の葛藤と迷走

2015/01/11 19:00

――その後、彼氏を作るために恋愛マニュアル本に投資をしたりと迷走を始めたそうですが……。

はる坊 まず予備校生時代に、なんの下準備もなしにいきなり告白→やっぱり失恋……という目に遭いまして。そこでふらっと足を踏み入れた書店で目にしたのが、「恋愛マニュアル本」コーナー。当時は「小悪魔」「ホステス」「キャバ嬢」系の恋愛テクニック本の全盛期。「男なんてちょろいから、こんなテクを使えばイチコロよ」と具体的なテクニックが書かれているので、取っ掛かりにはしやすいんですが、そういう本って、今まで走ったことのない人に、いきなりマラソンを走れと言っているようなもの。「頑張って頑張って頑張れよ」と言われているような気になり、私も「わかった」と走りだすんですけど、どんなペースで、どんな呼吸法で、どんなフォームで走ればいいかわからないから、途中でバテてしまいます。

 で、恋愛本コーナーはうまくできてると思うんですが、すっと目をやると「もう小悪魔テクじゃない!」「男性を癒やして癒やして癒やすのよ」という人格勝負の恋愛本があるわけですよ。具体的には、「空気を読んで、会話とか場の雰囲気をアシストしよう」といったアドバイスがありましたね。ただ私、当時大学生だったので、場の雰囲気を読んでアシストするのがよくわからなかったり、そういうシチュエーションにもなりにくくて、実行しても意外と難しいという印象しか残っていません。それに「私別に、不器用なだけで人格とか愛想には問題ないんじゃないかな?」とも思いましたし。

――小悪魔テクニック本から人格勝負本ときて、次は……?

はる坊 見方を変えようと思って、男性目線のモテ本を手に取りました。この手の本によくあるのが「付き合ってすぐにセックスはしていけない」「男はハンターだから、一度セックスをさせると、興味を失う」というもの。私はセックスうんぬんより前の段階を知りたいのに……と思ってしまいました。あと、男目線のモテない女は「素直じゃない」「高望み」と書かれていることがよくあって、でも私は別に強がってるつもりも高望みしてるつもりもないんだけど……と、また自問自答。そうしてまた疲れてくると、「あなたは頑張らなくていい。自然体のあなたでいい。そうすれば、いい人が引き寄せられてきます」といった若干自己啓発が入った本を手に取ってしまうんです。当時はそういった本に大分癒やされましたが、当然いい人が引き寄せられることもなく……じゃあ私が行動するしかないなと思い、最初の小悪魔テクニック系の本に戻る。そのループを何度も繰り返し、5年間くらいで20~25冊、3~5万円は投資しました。

――それだけハマってしまったのは、どうしてでしょうか。

はる坊 カンフル剤がほしいんですよね。恋愛本は、読むとすごくテンションが上がり、解決法が見つかった気になる。私はなにかをしているという充実感もありました。本当にシャブみたいなものなんですよ。恋愛本と並行して、自己啓発、スピリチュアル、催眠術、オーガニックに、どんどんハマっていきました。「そうじ力」がはやったときも、飛びつきました。当時ある男性にフラれた直後で、動けない状態だったんですが、「そうじ力」の本にあった「部屋の中の状態は、あなたの心理状態です」の一文に心をグッと心をつかまれてしまって……ものを捨てるって気が紛れるし、「やってやった」感がすごくあるんですよ。

 それから、なんとなく漠然とした不安にさいなまれていたとき、書店で出会ったのが「冷えとり」の本。「血流がよくなれば全ての不調がよくなる」「体の不調を整えると、心の不調も治る」とあって、「私の心の不調は体からきてたんだ! 超合理的!」とガンガンハマってしまいました。オーガニック系のセミナーにも行ってました。

(後編につづく)

最終更新:2015/01/11 19:00
『まだモテてないだけ。(恋愛オンチな私の結婚までの道のり)』
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