角川慶子の「シロウトで保育園作りました」第70回

子どもの1年は貴重! お受験の合間にお笑いライブでストレス軽減

2014/08/02 16:00
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写真は夏祭りのスタッフ集合写真です。角川組のはっぴを今年は作りました。生地にこだわったので、高価です(笑)

 保育園のイベント、夏祭りが今年も無事に終わりました。夏祭り、クリスマス会、ハロウインの行事になると、俄然張り切ってド派手に行っている我が園ですが、今年はお笑い裸芸人を呼んで(個人的に呼んだので、名前を伏せる約束のため書くことができません)、流しそうめん、かき氷、ポップコーンのミニ屋台を出し、毎年恒例の「ドラえもん音頭」、スイカ割り、今年流行している『妖怪ウォッチ』(テレビ東京系)の「ようかい体操第一」をしました。いやー、お笑いライブが面白くて、その芸人さんが出ている動画を何度もおうちで見た子どもが続出です。大人向きかな? と心配していましたが、子どもにも大ウケで安心しました。

 イベントの後は毎回反省会をしています。今年の夏祭りは提携している幼児教室「アンテナ・プレスクール」の模試とかぶってしまい、参加できない子がいたので、来年は日程がかぶらないようにしなければと反省しました。お受験と裸芸人は真逆な世界ですが、イベントぐらいバカ騒ぎしないとやってられないですよ。我が家の受験を思い返しても親子ともどもストレスがハンパじゃないのはわかっていますので、イベントの瞬間だけでも大笑いしてほしいもの。笑うことはがん予防になるとも言われているので、よい脳内物質を出して、気分よくなってもらいたいです。

 娘の通う私立小では、終業式の日に「今しかできないことをしなさい」と言っていたそうです。私もそう思います。“今年の夏”は一度きりなので、思いっきり園児たちに楽しんでほしいというのが私の願い。だから、毎回イベントに力が入ってしまいます。子どもの1年って、大人とはまったく違いますね。質をよくしないと時間がもったいないです。

■預かる園児が少なくなっても気を引き締めて

 保育園も夏休みモードに入りました。うちの保育園は働いていないママも多いので、まるまる1カ月休む子もいるし、働いているママでも1週間くらい休むので、夏は預かる園児が減ります。なので、スタッフも交代で夏休みを取るのですが、休暇を取るスタッフを横目に、角川家は基本働き通しです。さすがに娘のためにユニバーサル・スタジオ・ジャパンぐらいは行く予定ですが、海外に行ったりはしませんね。今年は自宅の竣工が12月末に控えているので、あんまり浮かれている場合じゃない、というのが本音かも(金銭的な意味で)。預かる園児数と比例して、もちろん8月は売り上げが下がります。飲食店の社長は、「雨の日に影響される」と言っていましたが、セレブ保育園は夏休みの影響を大きく受けます(笑)。保育料定額制の保育園は影響がないですが、うちは実際に登園した時間で計算しますからね。まー、それが親からすると魅力なのだと思いますけど。

 子どもが少ないからといって事故の予防を怠ってはいけません。子どもが多い日の方が、スタッフ全員、気が張っているので、事故は起こりにくく、子どもが少ない日に事故が多いそうです。多分、油断してしまうのでしょうね。普段使わない道を走っているときより、近所を走っているときの方が交通事故が多いのと同じなのかもしれません。保育園では、少ない園児をたくさんのスタッフで保育すると無意識に「人任せ」になる危険があるので、子どもの数に合わせて、出勤してもらうようにしています。「今日は○○先生がお休みだから、私がしっかりしなくっちゃ」と一人ひとりが感じた方が、事故は防げますし、質のいい保育ができると思いますね。保育園をやっていると、人間の習性などいろんなことが見えてきます。

 スタッフに毎日楽しく仕事をしてもらうことが、結果子どもたちのためになるので、働きやすい環境を作ることが経営者の仕事だと思っています。「休みの日でも保育園に行きたいと言うので、日曜日に閉まっている保育園を見にきた」「ヘルパンギーナに罹患してしまって家にいたら、『行きたい! 行きたい!』と大騒ぎした」、保護者からそういった報告があると、本当にうれしい気持ちになります。期待に応えたいですね。ちなみに、保育園には28年度の見学者がぼちぼちきています。28年は再来年だよ! すごいね、駒沢の森こども園。もうすぐオープンから3年です。私は完全に保育園の“中の人”。

 うちの娘が夏休みに入り、弁当作りから解放され、だらけまくりの私です。元の夜型の生活にあっけなく戻ってしまいました……。今は自分を甘やかそうかな。遠くの学校に通っているので、普段は3時間くらいしか一緒にいられないせいか、娘はものすごく甘えてきます。近い未来、お母さんより友達を優先する日が来ると思うので、多少ウザくても、今しかできない子育てをしよう♪

角川慶子(かどかわ・けいこ)
1973年、東京都生まれ。「角川春樹事務所」会長・角川春樹氏の長女。自身も元アイドルという異色の肩書きに加えて、ビジュアル系バンド好きで、元バンギャルの”鬼畜ライター”としても活躍。2011年9月1日に「駒沢の森こども園」をオープンさせる。家庭では6歳の愛娘の子育てに奮闘中。

最終更新:2014/08/02 16:00
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