おデブ“だから”イケメンに愛される!?　 『ぽちゃまに』に見る、努力を捨てたヒロイン像

　『ぽちゃまに』を読んでいて、思い出した話がある。ちょっと古い話題だけど、ソチオリンピックで、誰もが浅田真央選手の演技に涙した。彼女はスランプの時も、世界女王になっても、シーズンを休むことなくひたすら練習に打ち込んできた。それをファンは知っているから、ストイックに頑張ってきた彼女を応援したのだし、ショートでボロボロになった後、パーフェクトな演技を見せた精神力を讃えたのだ。一方で、休業中に子どもを産んで復活した選手のことを、一般人は「オリンピック目指すの、すごいねえ」とは思ったけれど、いざ選考となると「休まず頑張ってた選手が選ばれてほしい」と思ったのではないだろうか。努力っていうのは、ただ自分が「やった」というだけではなくて、我を殺して全てを犠牲にしてひたすら頑張ったという状況が人の心を打つ。

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