紫優嬢四代目総長・中村すえこ氏インタビュー

90年代伝説のレディース総長が読み解く、『ヤカラブ』の現代ヤンキー少女の恋とセックス

2014/05/11 19:00
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(左)『ヤカラブ』(右)『紫の青春~恋と喧嘩と特攻服~』(ともにミリオン出版)

 「男一瞬、ダチ一生」でおなじみ、悪羅悪羅系ギャル誌「SOUL SISTER」(ミリオン出版)。昨年惜しまれつつ休刊となった同誌で、人気を博していた読者モデルたちの恋愛体験談が小説としてまとまり、この度『ヤカラブ』として発売された。「彼氏と入れたイレズミ」「14歳の不倫」「クラブでの男狩り」「暴走族との恋」など、“現代のヤンキー少女”のリアルな恋愛は、大反響を呼んでいるという。そこで今回、90年代レディース文化のアイコンだった紫優嬢四代目総長・中村すえこ氏を迎え、現代のヤンチャ少女たちの恋愛観、セックス観が当時からどのように変化していったのかを語ってもらった。

――率直に、『ヤカラブ』に描かれている、“現代のヤンキー少女”たちをどう思いましたか?

中村すえこ氏(以下、中村) 私たちの時代とは、20年くらいの差があると思うのですが、「男の名前を体に彫る」とかは、同じようにやってたことだなぁと思いました。それから、まだシンナー吸ってるんだって、びっくりしましたね(笑)。てっきり今のヤンキー少女は、もっと違うことをしてると思っていたので。シンナーとかタバコとか根性焼きとかをする前に、すぐクスリにいっちゃうようなイメージもありましたね。どっちがよくて、どっちが悪くてという話ではないですけどね。

 あと、彼女たちは浮気したりなど、男性関係が結構激しいんだけど、実は誰か1人の男の人を一途に思っているというのは共感できました。ただ昔は、たくさんの男の人とセックスしていることが周りにバレると、自分が「下」に見られてしまう恐れがありましたね。この本の中ではそういう価値観はないですよね。小説の元になった女の子には、百人斬りを公言している子もいるし。当時は、遊んでいたとしても、決してそういうことは公言しなかったので。

『ヤカラブ』
遠くからヤンキーを見てた女も、胸が熱くなるのはなんで?
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