噂の女"神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第209回】

宇多田ヒカルの婚約者の言葉に泳がされた、日本取材陣の失態

2014/02/11 22:00

 そんな親のために『ジャニーさんに愛される息子に育てる法』(竹書房)なる書籍が出版されたという。「ジャニーさんに愛される」というタイトルは別の意味で刺激的でもあるが、本の内容を紹介したのが今回の「週女」記事だ。著者である小菅宏は、45年前からジャニーさんと姉のメリーと取材を通して付き合いのあるという元集英社編集者である。小菅によればジャニーズアイドルになるには夢が大切らしい。ジャニタレは選ばれし者で、単なる芸能人ではなくジャニーさんの壮大な夢――私流に言わせてもらえば、芸能界やメディアを牛耳り、ショービジネス界をジャニーズだらけにすること——の伴奏者でなくてはならない。さらに10の条件もあるという。

 顔、性格、笑顔、清潔感、親近感、運動能力、ユーモアセンス、ドリーマー、友情、家族愛。かなり抽象的であるが、記事ではそのいくつかを具体的に紹介する。例えば、清潔感は表面だけでなく心も含めたものらしい。ウソやごまかしが嫌いなジャニーさんは、ふまじめさやいい加減さを嫌うからだとか。でも一番問題なのは顔。二重で黒目がち。唇は多少ぽっちゃり。頬は少年っぽいふっくら——これが基本らしい。まあ、よくよく自分の息子の顔を見て、早いところあきらめた方がいいケースが圧倒的だとは思う。お受験より、東大に入るより難しいかも。でも「わが子は違う! 絶対ジャニーズ」と思っているお母さんは、著書を買って研究してみてはいかがか。少しでもわが子がジャニーズに近づければ幸いだ(笑)。

 お次もジャニーさんネタ。最も多くのコンサートをプロデュースしたとしてギネス登録されたジャニーさんだが、次なる野望は「2020年の東京五輪」なんだとか。開会セレモニーにジャニーズを送り込みたい! と、東京五輪招致を手がけた森喜朗元首相をジャニーズ公演にご招待。森が招待たされたこの千秋楽公演、通常と違ったバージョンで一部から批判もあったものだが、それは「森だけのための舞台」にさえ思えたらしい。

 さらにステージではジャニタレが「(五輪で)ボクたちにも何か協力できることがあれば、ぜひ協力させていただきたいです!」のアピール、さらに公演終了後には森の前で出演ジャニーズが一人ひとりご挨拶までしたのだとか。どうやらジャニーさんの「五輪ジャック」の野望は本気度が高いと思われる。東京五輪まであと6年。その時88歳になるジャニーさんが健在なことを祈るばかりだ。

最終更新:2014/03/18 19:40
『Wink up (ウィンク アップ) 2014年 03月号 [雑誌]』
二重でも唇薄くてもイノッチと小山がいるよ!
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