"噂の女"神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第192回】

木嶋佳苗の268通の直筆手紙が語る、「殿方に愛される私」の饒舌さ

2013/10/09 13:00

 同じような場所にいて、同じ人物を観察しているはずなのに、片方が“美味しいネタ”を見逃してしまった。それが今週の「自身」「週女」によるNHK大河ドラマ『八重の桜』打ち上げルポである。双方、華やかで楽しそうなパーティの模様を記しているが、「自身」だけがある異変を察知した。最初から不機嫌オーラが出ていたという綾野剛の存在だ。そんな暗黒オーラを出す綾野に近づく人も少なかったらしい。1人酒を飲む綾野。3次会では泥酔状態だったようだが、不機嫌は続行していたという。そして午前3時過ぎに会場を後にした綾野が、道端の花壇を蹴り上げたというのだ。周囲の人が何事かと様子を伺うほど派手な音を立ててのキック。慌てたマネジャーがタクシーに押し込むも、すぐに停車。車は10分もそのまま動かなかったという。車中で綾野が暴れたのではと「自身」は推測し、綾野キックの様子もバッチリ写真にも収めることにも成功した。

 一方、同じく3次会まで追いかけた「週女」だったが、会場の外で頻繁に携帯電話をかける綾野を目撃しているにもかかわらず、不機嫌で花壇キックは見事に見逃したらしい。一切の記述はない。さらに「週女」の“見逃し”は綾野だけではなかった。「自身」では3次会が終わった後、一度は車で帰ろうとした主役の綾瀬が、スタッフの「もう一軒行こう」という声に気付き、車のウインドーを開けて「私も連れてって」とせがみ4次会に参加したという記述がある。綾瀬が帰路についたのは朝7時前だったらしい。だが、「週女」はこれも見逃してしまった。「週女」は参加者のコメントとして、「綾瀬さんは(3次会が)お開きになった朝5時までいました」「綾瀬さんは車に乗っても窓を開けて、見送るスタッフに満面の笑みで手を振っていた」と4次会はスルーである。この差は何なのか。推測するに「週女」は打ち上げの途中で、張り込むことを止めてしまったのだろう。「1次会で参加者の写真も押さえたし、後は参加者から話しを聞いて記事にすればいいか」と。記者引き上げは経費削減でもあるしね。しかし「自身」は粘った。朝の7時まで。

 今回について言えば、どーでもいいといえば、どうでもいい話ではある。だがこうした根性、そして「張り込んでいればまだ何か起こるかも」という感とセンス、そしてケチらない経費が芸能スクープを生むのも確か。1位、2位と老舗「自身」の底力を見た今週のランキングだった。

 続いて3位も「自身」である。どうした「自身」(笑)。極秘出産の安藤美姫が“入籍を掛けた”ソチ五輪出場が危ういらしい。先のドイツでの大会に2位と順調ぶりを見せた安藤だが、その直後にスケート連盟理事が「全日本選手権で優勝しない限りソチ五輪代表にはなれない」と宣言したといのだ。記事によれば、これは安藤だけに課せられた高い条件らしい。かつて連盟批判をした安藤と連盟の関係はこれまでも悪く、さらに極秘出産したことで快く思わない人間がいるのが理由だという。もし本当ならトンでもないことだ。これまで柔道や水泳の五輪選考に関して、不平等で不透明さが問題になったことがある。さらに今回は安藤に対する“私憤”“感情”が絡んでいるとなれば、世論はこれを放ってはおかないはずだ。今回「自身」記事で、これが報じられたことで、連盟の恣意的選考にストップがかかることを祈りたい。

最終更新:2013/10/09 13:00
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