"噂の女"神林広恵の女性週刊誌ぶった斬り!【第188回】

おぎやはぎ・矢作にたかるTBSと「女性自身」、“心霊”事故を仕込んだ内情

2013/09/03 21:00
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「女性自身」9月17日号(光文社)

下世話、醜聞、スキャンダル――。長く女性の“欲望”に応えてきた女性週刊誌を、伝説のスキャンダル雑誌「噂の真相」の元デスク神林広恵が、ぶった斬る!

第188回(8/31~9/3発売号より)

 韓国で日本近海が敬遠されているらしい。レベル3という汚染水漏れが続いているのだから、それも当然だろう。逆の立場だったら絶対食べないという日本人は多いはずだ。そして東京五輪招致である。招致委員会は「東京は全く影響を受けていない」と訴える神経に驚く。レベル3なのに。だだ漏れなのに。「大気と水は毎日チェックされ問題ない」ってじゃあ食物は? 選手村だけ特別に全品を放射能チェックでもするのか。日本国内ではしてないのに。

1位「おぎやはぎ矢作兼 テレビ局が封印したマル秘真相…『彼は生き霊に襲われた!』」(「女性自身」9月17日号)
2位「安達祐実 ひとり娘を追い出した『女の算盤』」(「週刊女性」9月17日号)
次点「安達祐実 前夫・井戸田潤との“復帰同居”解消! 娘より“裸”な新恋人」(「女性セブン」9月12日号)
2位「椎名林檎 恋人&2児と“家族の休日”今春極秘出産していた!!」(「女性自身」9月17日号)

 あんまりにも下らない、しかしそれにしてもすごい記事なので1位にしてしまったのが、おぎやはぎ・矢作兼のバイク事故の後日談記事だ。苦渋の選択だが、どうしても取り上げたかったので許してほしい。

 8月7日、矢作がバイク事故を起こした。逗子市のトンネル内で転倒した自損事故だ。当時、ワイドショーなどでも報じられたのでご記憶の方も多いと思う。その後、矢作はラジオで「オバケのせいでは」など事故について語ったという。まあ、ちょっとした言い訳ね。だが、これをマジに“検証”しようとしたのがテレビ『アッコにおまかせ!』(TBS系)だったという。この番組、同じくTBSの『サンデー・ジャポン』ほどではないが、おふざけが好きな情報バラエティである。そして、日本霊能者連盟なる怪しい団体に所属する静香なる“先生”に鑑定を依頼したのだとか。

 すると、トンネルには多くの霊魂がいて、その中の生き霊が矢作のハンドルを襲い事故に至ったと鑑定したのだ。だが、この鑑定がなぜかお蔵入りしたというもの。いや、さすがに『アッコにおまかせ!』でもこんなふざけた結果は放映に適さないと判断したのだろう。BPOに勧告されそうなトンデモ企画だからだ。

 そもそもTBSといえば、オウム真理教幹部に坂本堤弁護士インタビューを放送前に閲覧させ、坂本弁護士一家殺害事件の端緒となったことで大きな批判を浴びたテレビ局である。さらに、一連のオウム事件でテレビ局のオカルト番組への批判も起こったが、性懲りもなくこんな企画を放映しようとしていたのだ。最近も心霊番組を放映してたし。それを暴いた「自身」は偉い! と思ったが、それは大間違いだった。なにしろ「自身」記事ではTBSでお蔵入りした“静香先生の鑑定”を誌面で大公開しているのだから。それによれば「矢作が仲の良い男性に酔ってきつい言葉をぶつけて恨みを買った。その生き霊が事故を引き起こした」だって。おいおい正気か!? ともかくボツ企画を上手にパクったってわけだ。「自身」も筋金入りのオカルト好き雑誌だから、期待した方が悪いのだろうけど。

 だがさらなる仰天の事実が。日本霊能者連盟関連をネットでチェックしていたらこんな記事を発見してしまった。それが日本霊能者連盟・山本理事長のブログである。そこには「自身」で書かれてはいないある“事実”が記されていた。実は『アッコにおまかせ!』の鑑定料5万円が未払いだというのだ。以下引用する。

<23日、日本霊能者連盟で、歴代累計売上1位の静香先生から、アッコにおまかせから鑑定料金5万円まだはいらない。理事長からもTBSに鑑定料金の支払いをするようにと電話がかかってきました>

 うひょーー! さらに読み進むと<追伸>として8月29日付けでTBSから5万円の入金があったことに加え、その入金理由と「自身」記事の内幕まで書かれているのだ。

<本日、TBSから5万円の入金あり。
実は、未払いの件、複数の出入り記者に売り込み、プレイボーイ誌を主に担当しているフリー記者が、女性自身に売り込み、企画成立。TBSにも取材をすると言っていたので、おそらく、それでと思われます>

 “複数の出入り記者”という下りが目を惹くが(笑)、メディアの内情暴露として非常に面白い。

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